バドミントン・ツアーファイナルズプレビュー:昨年決勝敗退の桃田賢斗は雪辱を狙う...「年間王者」の称号は誰の手に?

今大会は東京五輪の代表レースにも影響大

バドミントン界では、12月11日に中国・広州でBWF(国際バドミントン連盟)ツアーファイナルズが開幕する。8月の世界選手権王者と、BWFワールドツアーランキング上位選手を合わせた8名(8組)だけが進出できる年間王者決定戦だ。全5種目に出場する日本人選手たちをチェックしよう。

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昨年は日本勢が全種目で準決勝に進出

バドミントンでは、2018年シーズンから世界各地を転戦して戦うBWFワールドツアーが開催されている。そのシーズン最終戦として毎年12月に行われるのが、BWFワールドツアーファイナルズだ。

選手たちは年間を通してワールドツアー大会を戦い、成績に応じて与えられたポイントで世界ランキングが決定する。ワールドツアー大会にはグレードが設定されており、グレードの高い大会ほど付与されるポイントが多い。グレード1には世界選手権やトマス杯・ユーバー杯などの団体世界一決定戦が含まれ、BWFワールドツアーはグレード2に位置づけられている。グレードこそ最高峰ではないが、シーズンを通して安定した成績を残し、世界ランク上位を勝ち取った選手だけに出場を許されるのがワールドツアーファイナルズで、年間王者決定戦ともいえる大会だ。

ワールドツアーファイナルズでは、優勝者に12000ポイント、準優勝者に10200ポイント、ベスト4で8400ポイント、ベスト8で6600ポイント、ベスト16で4800ポイント、ベスト32で3000ポイント、ベスト64で1200ポイントが与えられる。出場選手は世界ランク上位選手に限られるため、出場選手にとっては出場資格のない選手と差をつける大きなチャンス。東京五輪開幕まで半年と迫ることタイミングで、1ポイントでも多くポイントを獲得したい選手にとって、今大会はこれまで以上に重要な意味を持つ。

中国・広州で行われる今大会で実施されるのは男子シングルス、男子ダブルス、女子シングルス、女子ダブルス、そして混合ダブルスの5種目だ。まず、12月11日から13日まで、1グループ4人(組)に分かれ、総当たりで戦うグループリーグが行われる。その後、各グループ上位2名が14日の準決勝に進出し、15日に決勝戦が実施される。

2018年には日本勢が全種目準決勝進出の快挙を達成した。女子ダブルスの高橋礼華&松友美佐紀「タカマツ」ペアは優勝。男子シングルス桃田賢斗、女子シングルス奥原希望(のぞみ)、男子ダブルス遠藤大由(ひろゆき)&渡辺勇大(ゆうた)ペアは準優勝、そして女子シングルス山口茜、女子ダブルス永原和可那&松本麻佑の「ナガマツ」ペア、混合ダブルス渡辺勇大&東野有紗ペアはベスト4という結果を残している。

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奥原希望は「海外でタイトルが獲りたい」

日本バドミントン協会は11月27日に、ワールドツアーファイナルズの出場選手を発表した。

男子シングルスで出場するのは、今年の世界選手権で優勝を果たした桃田賢斗。11月末に行われたの全日本総合選手権でも2年連続3度目の頂点に輝き、好調を維持している。昨年のワールドツアーファイナルズは石宇奇(シー・ユーチ/中国)に研究され、決勝で0−2の完敗。悔しい準優勝となっただけに、今大会にかける思いはさらに強まっているはずだ。

女子シングルスは昨年準優勝の奥原希望、昨年はその奥原との「日本人対決」となった準決勝で敗れた山口茜が出場する。全日本選手権で4年ぶり3回目の優勝を果たすなど調子を上げている奥原は、「海外でタイトルが獲りたい」と今大会に向けて意気込みを新たにしている。

一方、男子ダブルスでは結成15年のチームワークが光る園田啓悟&嘉村健士の「ソノカム」ペアと、遠藤大由&渡辺勇大ペアが出場権を獲得。遠藤&渡辺のペアは昨年地元中国の李俊慧(リー・ジュンホゥイ)&刘雨辰(リゥ・ユチェン)のペアに屈して優勝を逃しており、今大会で雪辱を果たしたいところだ。

「戦国時代」ともいわれる女子ダブルスは全日本選手権2連覇中の福島由紀&廣田彩花の「フクヒロ」ペア、世界選手権優勝によって出場権が与えられた永原和可那&松本麻佑の「ナガマツ」ペアが選出されている。

混合は男子ダブルスでもランク上位をキープする渡辺勇大と、中学高校時代の先輩である東野有紗のペアが出場する。

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日本勢の前に立ちはだかるライバルたち

国内のみならず、世界的なスターとしても注目を集め、警戒されている桃田の前には、大勢のライバルが立ちはだかる。

特に9月に行われた中国オープンでも桃田に敗れ、準優勝に終わったアンソニー・S・ギンティン(インドネシア)はリベンジを狙っていることだろう。世界ランク2位につける周天成(チョウ・ティエンチェン/台湾)も桃田との対戦で悔しさを味わってきた一人だ。11月の福州中国オープンで桃田との決勝に敗れた過去がある。

日本女子勢にとっては、全英、福州中国、タイ、香港オープンの4大会で優勝と、絶好調の陳雨菲(チェン・ユーフェイ/中国)が最大の強敵と言える。世界選手権で3位に入り、マレーシアマスターズやインドオープンでは頂点に立ったラチャノック・インタノン(タイ)も、リオデジャネイロ五輪のころから奥原と切磋琢磨してきた実力者だ。各選手のオリンピック出場への熱き想いが絡み合う、白熱した戦いが繰り広げられそうだ。

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