ラグビートップリーグが観客大幅増で開幕! リーチマイケル、福岡堅樹、松島幸太朗らW杯戦士たちが活躍

W杯代表の東京五輪7人制ラグビー日本代表入りにも注目
開幕戦が行われた6つの試合会場の観客数は約9万2000人。W杯の影響もあり、昨シーズンの同条件より3万人も増えた
開幕戦が行われた6つの試合会場の観客数は約9万2000人。W杯の影響もあり、昨シーズンの同条件より3万人も増えた開幕戦が行われた6つの試合会場の観客数は約9万2000人。W杯の影響もあり、昨シーズンの同条件より3万人も増えた

2019年、自国開催となったラグビーワールドカップにおいて史上初のベスト8進出を果たし、日本ラグビー界はかつてない盛り上がりを見せている。1月12日には2020シーズンのラグビートップリーグが開幕し、多くの日本代表選手が活躍を見せた。日の丸戦士たちのプレーを含め、それぞれのチームの開幕戦の戦いぶりを振り返る。

日本代表のキャプテン、リーチマイケル(右から2人目)が在籍する東芝ブレイブルーパスはサントリーサンゴリアスを下し白星スタートを切った
日本代表のキャプテン、リーチマイケル(右から2人目)が在籍する東芝ブレイブルーパスはサントリーサンゴリアスを下し白星スタートを切った日本代表のキャプテン、リーチマイケル(右から2人目)が在籍する東芝ブレイブルーパスはサントリーサンゴリアスを下し白星スタートを切った

各地で観客増。開幕戦から日本代表同士の豪華対決も

稲垣啓太、福岡堅樹、堀江翔太、松田力也と、数多くのタレントを擁するパナソニック ワイルドナイツは、ワールドカップ(以下W杯)の日本代表選手ピーター・ラピース・ラブスカフニの所属するクボタスピアーズと対戦し、34−11で白星発進を飾った。他のカードに先駆け、午前11時半の試合開始となったアマナキ・レレイ・マフィを主軸に据えるNTTコミュニケーションズ シャイニングアークスは、日野レッドドルフィンズに29−20で勝利し、2020シーズンで一番乗りとなる勝ち星をあげている。

日本代表のキャプテンを務めるリーチマイケルが在籍する東芝ブレイブルーパスは、松島幸太朗、流大(ながれ・ゆたか)、ジョーダン・スマイラーなどを擁するサントリーサンゴリアスを26−19で撃破。2019年W杯に参加したヘルウヴェや日本代表歴を持つ五郎丸歩がプレーするヤマハ発動機ジュビロは、姫野和樹が所属するトヨタ自動車ヴェルブリッツとの接戦を31−29で制した。日本国籍を取得したばかりの具智元(ぐ・じうぉん)や、ニュージーランド出身のレメキロマノラヴァらが所属するHonda HEATは、リコーブラックラムズ相手に28−5の大勝を収めている。

日本代表歴を持つ五郎丸歩(右から3人目)がプレーするヤマハ発動機ジュビロは、トヨタ自動車ヴェルブリッツとの接戦を31−29で制している
日本代表歴を持つ五郎丸歩(右から3人目)がプレーするヤマハ発動機ジュビロは、トヨタ自動車ヴェルブリッツとの接戦を31−29で制している日本代表歴を持つ五郎丸歩(右から3人目)がプレーするヤマハ発動機ジュビロは、トヨタ自動車ヴェルブリッツとの接戦を31−29で制している

金勇輝(きむ・よんひ)がキャプテンを務めるNTTドコモレッドハリケーンズは、三菱重工相模原ダイナボアーズに前半はリードされたものの、31−24で勝利。山中亮平、ダン・カーター、ラファエレティモシーを擁する神戸製鋼コベルコスティーラーズは開始7分から大量得点を重ね、田中史朗、田村優、嶋田直人、コーバス・ファンダイクが所属するキヤノンイーグルスを50−16で一蹴した。ホームで開幕戦を迎えた宗像サニックスブルースは田代宙士(ひろし)のペナルティーゴールで先制。後半は劣勢を強いられる場面もあったが、NECグリーンロケッツを24−18で破っている。

W杯戦士のアマナキ・レレイ・マフィ(左)を擁するNTTコミュニケーションズ シャイニングアークスは、日野レッドドルフィンズを29−20で下した
W杯戦士のアマナキ・レレイ・マフィ(左)を擁するNTTコミュニケーションズ シャイニングアークスは、日野レッドドルフィンズを29−20で下したW杯戦士のアマナキ・レレイ・マフィ(左)を擁するNTTコミュニケーションズ シャイニングアークスは、日野レッドドルフィンズを29−20で下した

福岡やレメキなどW杯戦士たちがさっそくトライを記録

11時45分から東大阪市花園ラグビー場でリコーとの試合を行ったHondaはレメキが7分に初トライでチームに勢いをもたらすと、22分には具がトライを記録し、チームをけん引する働きで存在感を見せつけた。

日野vsNTTコム戦、そして東芝vsサントリー戦の2試合が行われた東京の秩父宮ラグビー場には、多くの観客が押し寄せ、開門時間を早める対応が取られた。2戦とも約2万人のラグビーファンが集結し、日本代表同士の豪華対決に大きな声援を送っている。

2万1564人の観客が熱い視線を注いだ東芝の試合では、リーチがボールを持つと毎回満員のスタンドから一斉に「リーチ・コール」が巻き起こり、同選手は試合後に「開幕戦に多くの方が来てくれたことはとても幸せ」と手応えを語った。サントリーは敗れたものの、2019年W杯でチーム最多のトライを決めた松島はスピードを生かしたタックルや相手の意表をつくパステクニックで、観衆を魅了した。

6人のW杯日本代表戦士を擁するパナソニックの試合でも、スタジアムは超満員となった。熊谷スポーツ文化公園に押し寄せた約1万7000人のファンの期待に応える活躍を披露したのは福岡堅樹(けんき)だ。開始17分で初トライを記録すると、21分にも持ち前のスピードとステップで相手を切り裂き、50メートルを駆け抜けて再びトライを決めてみせた。パナソニックはクボタ相手に27−3で前半を折り返し、危なげなく勝利を収めている。

W杯で偉業を成し遂げた選手たちに、燃え尽きている暇はない。自分たちの力でつかみ取った「ラグビー人気」をさらに発展させていくため、これから毎試合、気合のこもったプレーを見せてくれるに違いない。

トヨタ自動車の小澤大(左端)は「7人制日本代表第二次オリンピックスコッド」に選出されており、トップリーグには出場せず、東京五輪に向けた準備に専念する
トヨタ自動車の小澤大(左端)は「7人制日本代表第二次オリンピックスコッド」に選出されており、トップリーグには出場せず、東京五輪に向けた準備に専念するトヨタ自動車の小澤大(左端)は「7人制日本代表第二次オリンピックスコッド」に選出されており、トップリーグには出場せず、東京五輪に向けた準備に専念する

「韋駄天」福岡堅樹は東京五輪出場をめざし7人制に専念へ

日本ラグビー協会は2019年12月20日に「7人制日本代表第二次オリンピックスコッド」を発表している。

ここに選ばれた男子19人は東京五輪のメンバー入りに近い選手という評価を受けている。セブンズ専任でプレーするのが基本で、2020シーズンのトップリーグには出場しない。

オリンピックスコッドに選出されたトヨタ自動車の小澤大、パナソニックの藤田慶和、サントリーの松井千士(ちひと)、NECの後藤輝也、NTTのトロケ マイケルと羽野一志らは東京五輪に向けた準備に専念する。7人制ラグビー日本代表は2月15日からニュージーランドなどで開かれる国際大会に出場したあと、3月には国内合宿をスタートさせる予定だ。オリンピックスコッドからは漏れたが、2019年のW杯で大車輪の活躍を見せた松島幸太朗は7人制への挑戦に意欲を見せている。

さらに、15人制の日本代表で卓越したスピードを見せつけ、2019年のW杯では4試合で4トライを記録した福岡堅樹の動向にも注目が集まる。今回の開幕戦、そして18日の第2節に出場したあと、東京五輪出場をめざして7人制に専念を示唆していたが、1月17日に日本ラグビー協会から福岡の7人制ラグビー熊谷合宿(1月24~26日)メンバー入りが正式発表された。

オリンピック出場を最後に現役を引退、その後は医師の道に進むことも大きな関心を集めている福岡。一般的なラガーマンであれば15人制とのプレースタイルの違いに戸惑いがあるかもしれないが、福岡は2016年のリオデジャネイロ五輪で7人制日本代表に選出されており、セブンズの感覚はわかっている。W杯における活躍と医師への道で一躍「時の人」となった福岡の最後の勇姿に期待せずにはいられない。

楽しめましたか?お友達にシェアしよう!