ラグビーワールドカップ決勝ラウンドの見どころ | 日程&各チームのスタイル・注目選手

ラグビーワールドカップは準決勝が行われ、前日本代表監督エディー・ジョーンズ率いるイングランドと開催国・日本を下した南アフリカが決勝進出を決めた。ラグビーW杯最後の週末を最大限に楽しむために、勝ち残っている各チームの愛称、プレースタイル、過去の成績、注目の選手をチェックしておこう。

大会はいよいよ最後の週末を迎える
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決勝ラウンド(ノックアウト・ラウンド)日程・結果

決勝ラウンドのテレビ放送・配信予定はこちら

準々決勝

①10/19(土)16:15 試合開始 イングランド(C組1位)40-16 オーストラリア(D組2位)@大分スポーツ公園総合競技場

②10/19(土)19:15 試合開始 ニュージーランド(B組1位)46-14 アイルランド(A組1位)@東京スタジアム

③10/20(日)16:15 試合開始 ウェールズ(D組1位)20-19 フランス(C組2位)@大分スポーツ公園総合競技場

④10/20(日)19:15 試合開始 日本(A組1位)3-26 南アフリカ(B組2位)@東京スタジアム

準決勝

①10/26(土) 17:00 試合開始 イングランド 19-7 ニュージーランド @横浜国際総合競技場

②10/27(日) 18:00 試合開始 ウェールズ 16-19 南アフリカ @横浜国際総合競技場

3位決定戦

11/1(金)18:00 試合開始 ニュージーランド vs ウェールズ @東京スタジアム

決勝

11/2(土)18:00 試合開始 イングランド vs 南アフリカ @横浜国際総合競技場

【コラム】ラグビー日本代表が「ONE TEAM」で塗り替えた歴史。史上初のW杯ベスト8進出を達成

3位決定戦:ニュージーランド vs ウェールズ

ニュージーランド:世界ランク3位

愛称:オールブラックス

スタイル:展開プレーを多用する攻撃的なラグビーで相手陣内へ素早く攻め込む

人口およそ470万人ながら、これまでに行われてきた試合の3/4で勝利を収めてきた世界最強のラグビー国であり、その勝率はサッカーのブラジル代表をも上回る。史上最多となる3回のラグビーW杯優勝を誇り、現在2連覇中。2007年大会のベスト8を除き、すべての大会でベスト4以上の成績を残している。

今大会の成績:プールB 1位 勝ち点16

  • ○ 23 - 13 vs 南アフリカ
  • ○ 63 - 0 vs カナダ
  • ○ 71 - 9 vs ナミビア
  • △ 0 - 0 vs イタリア(台風の影響により中止)

過去のワールドカップ成績

  • 1987年 - 優勝
  • 1991年 - 3位
  • 1995年 - 準優勝
  • 1999年 - 4位
  • 2003年 - 3位
  • 2007年 - ベスト8
  • 2011年 - 優勝
  • 2015年 - 優勝

注目選手:ボーデン・バレット(フライハーフ)

2016年、2017年と2年連続で世界最優秀選手に輝いた、現在世界最高の選手のひとり。オールブラックスで活躍するバレット3兄弟の長男でもある。司令塔としてチームの攻撃を牽引し、その俊足を活かして自らもトライを奪う。キックも正確で得点能力は非常に高い。

ウェールズ:世界ランク4位

愛称:レッドドラゴン

スタイル:恵まれた体格と優れた連携で相手に得点を許さないディフェンスは大きな武器

ワールドカップには1987年の最初の大会から出場しており、最高成績は1987年大会での3位。2015年に開催された前回大会ではオーストラリア、イングランド、フィジー、ウルグアイと同じプールAに入り、3勝1敗で決勝トーナメントに進んだ。準々決勝では南アフリカに23-19の僅差で敗れ、ベスト8敗退となってしまった。。今年は欧州6カ国対抗戦「シックス・ネーションズ」で全勝優勝を果たしている。

過去のワールドカップ成績

  • 1987年 - 3位
  • 1991年 - プール戦敗退
  • 1995年 - プール戦敗退
  • 1999年 - ベスト8
  • 2003年 - ベスト8
  • 2007年 - プール戦敗退
  • 2011年 - 4位
  • 2015年 - ベスト8

注目選手:アラン・ウィン・ジョーンズ(ロック)

1985年9月19日生まれ。今年の欧州6カ国対抗「シックス・ネーションズ」で最優秀選手賞を受賞したキャプテンでポジションはロック。格好や冷静沈着な姿から「古代ガリアの戦士」とも呼ばれる。プレー面では196cm、118kgという体格を生かしてディフェンスを支えている。今大会でも87%という高いタックル成功率をマークし、ウェールズ代表にとって欠かせない選手だ。

チームの鍵を握るアラン・ウィン・ジョーンズ
チームの鍵を握るアラン・ウィン・ジョーンズチームの鍵を握るアラン・ウィン・ジョーンズ

決勝:イングランド vs 南アフリカ

イングランド:世界ランク1位

愛称:サクソンズ(Saxons)

スタイル:キックを多用する特徴があり、堅実な試合運びで勝利を目指す

イングランドはラグビー発祥の地として知られ、1871年にスコットランド代表世界最初の国際試合を戦った。ラグビーW杯では2003年に優勝しており、継続的に好成績を残す強豪国だが、2015年大会では初めてプール戦敗退という結果に終わった。ラグビーW杯で開催国が決勝ラウンドに進めなかったのは史上初のことだった。そんなどん底を味わったイングランド代表を再建したのが前日本代表ヘッドコーチのエディー・ジョーンズ。2015年11月にヘッドコーチに就任すると、2017年3月のアイルランド戦で敗れるまで、テストマッチ18連勝という世界タイ記録を樹立した。昨年11月のニュージーランドとのテストマッチでは敗れたものの、15-16の接戦を演じている。

今大会の成績:プールC 1位 勝ち点17

  • ○ 35 - 3 vs トンガ
  • ○ 45 - 7 vs アメリカ
  • ○ 39 - 10 vs アルゼンチン
  • △ 0 - 0 vs フランス(台風の影響により中止)

過去のワールドカップ成績

  • 1987年 - ベスト8
  • 1991年 - 準優勝
  • 1995年 - 4位
  • 1999年 - ベスト8
  • 2003年 - 優勝
  • 2007年 - 準優勝
  • 2011年 - ベスト8
  • 2015年 - プール戦敗退

注目選手:オーウェン・ファレル(フライハーフ)

冷静な状況判断でゲームを運び、激しいコンタクトプレーでチームを鼓舞するプレーメイカーで正確なキックも持ち味のひとつ。プレースキック時に、首を斜めに振りながらゴールポストまでの軌道を何度も見据える独特なルーティンで有名。イングランド2度目の優勝のカギを握る選手だ。今大会はここまでチーム最多の24得点をマークしている。

ここまでチーム最多の24得点をマークしているオーウェン・ファレル
ここまでチーム最多の24得点をマークしているオーウェン・ファレルここまでチーム最多の24得点をマークしているオーウェン・ファレル

南アフリカ:世界ランク2位

愛称:スプリングボクス(Springboks)

スタイル:世界でも指折りの強靭なフィジカルを持ち、狭いエリアでの肉弾戦を得意とする。

もともと強豪国であったが、アパルトヘイトにより国際舞台から追放されたため、1987年と1991年大会は出場していない。W杯初出場となった1995年大会でいきなり優勝を果たすと、2007年大会も制覇。前回大会では初戦で日本に敗れるも、その後立て直して3位で大会を終えた。

過去のワールドカップ成績

  • 1987年 - 不参加
  • 1991年 - 不参加
  • 1995年 - 優勝
  • 1999年 - 3位
  • 2003年 - ベスト8
  • 2007年 - 優勝
  • 2011年 - ベスト8
  • 2015年 - 3位

注目選手:エルトン・ヤンチース(フライハーフ)

2016年のスーパーラグビー南アフリカ・カンファレンス最優秀選手。W杯は今大会が初出場ながら、南アフリカの攻撃をつかさどる中心選手であり、プール戦では全選手の中で3位となる28得点を奪っている。2016年から2018年までは日本のトップリーグに所属するNTTコミュニケーションズシャイニングアークスでプレーしていた。

高いキック精度を誇るエルトン・ヤンチース
高いキック精度を誇るエルトン・ヤンチース高いキック精度を誇るエルトン・ヤンチース

準々決勝進出国

オーストラリア:世界ランク6位

愛称:ワラビーズ

スタイル:チームの愛称になっているカンガルー科の小型動物ワラビーのようにボールをよく動かす機動力のあるラグビーが特徴。賢いラグビーと組織力で相手を翻弄する。

隣国の強豪国ニュージーランドと100回以上定期戦を戦いながら磨きをかけてきた強豪国。W杯では1991年大会と99年大会で優勝しており、前大会でも準優勝に輝いた。これまでW杯ではすべての大会でベスト8以上の成績を残している。2度の優勝はニュージーランド(3回)に次いで多い優勝回数となる。

今大会の成績:プールD 2位 勝ち点16

  • ○ 39 - 21 vs フィジー
  • ● 25 - 29 vs ウェールズ
  • ○ 45 - 10 vs ウルグアイ
  • ○ 27 - 8 vs ジョージア

過去のワールドカップ成績

  • 1987年 - 4位
  • 1991年 - 優勝
  • 1995年 - ベスト8
  • 1999年 - 優勝
  • 2003年 - 準優勝
  • 2007年 - ベスト8
  • 2011年 - 3位
  • 2015年 - 準優勝

注目選手:カートリー・ビール(フルバック)

オーストラリアの先住民族アボリジニの血を引く。18歳でスーパーラグビーデビューを果たし、2011年にはオーストラリアの最優秀選手に選ばれた。本職はフルバックだが、スタンドオフ、センターとほかのポジションをこなすことができるユーティリティープレーヤー。トリッキーなパスや長い距離を一気に走り抜けるスピードが持ち味で、機動力を身上とするオーストラリア代表の軸を担う。今大会はここまで4試合すべてに出場しており、チームのベスト8進出に貢献している。

アイルランド(世界ランク5位):A組2位、勝点16 [3勝1敗]

愛称:なし

スタイル:強固なディフェンスに加え、スクラムやラインアウトといった質の高いセットプレーが武器

1875年にイングランドと初めて国際試合を実施した、ラグビー界でも老舗の強豪国。W杯での過去最高成績はベスト8ながら、2018年のシックスネーションズでは全勝優勝を果たし、テストマッチでもニュージーランドを下した。

今大会は初戦でスコットランドに快勝するも、日本に番狂わせを許し、2位で決勝ラウンドへ。

過去のワールドカップ成績

  • 1987年 - ベスト8
  • 1991年 - ベスト8
  • 1995年 - ベスト8
  • 1999年 - プール戦敗退
  • 2003年 - ベスト8
  • 2007年 - プール戦敗退
  • 2011年 - ベスト8
  • 2015年 - ベスト8

注目選手:ジョナサン・セクストン(スタンドオフ)

2019年の世界最優秀選手。広い視野と卓越した状況把握能力を活かしてキックやパスを展開し、攻撃のタクトを振るう。今大会はまだ見せていないが、勝負所でのドロップゴールも光る。

フランス(世界ランク7位):C組2位、勝ち点15 [3勝1試合中止]

愛称:レ・ブルー

スタイル:ランとパスを軸としたスタイルを武器にしており、続々と味方が泡のように湧き上がる姿から、日本では「シャンパン・ラグビー」とも評される。

2017年秋に日本と引き分けたことで指揮官を交替。前イタリア代表監督のジャック・ブリュネルが就任した。W杯での最高成績は、過去3回経験している準優勝。2015年大会では3勝1敗でプール戦を突破したが、準々決勝ではニュージーランドに13-62で敗れ敗退となった。

過去のワールドカップ成績

  • 1987年 - 準優勝
  • 1991年 - ベスト8
  • 1995年 - 3位
  • 1999年 - 準優勝
  • 2003年 - 4位
  • 2007年 - 4位
  • 2011年 - 準優勝
  • 2015年 - ベスト8

注目選手:ギエム・ギラド(フッカー)

1986年6月17日生まれでポジションはフッカー。フランスとスペインの国境近辺の小さな町で生まれ、カタルーニャ人の血を引いている。2016年の「シックス・ネーションズ」からキャプテンに任命され、若手選手の多いチームをまとめ上げる。プレーにおいては、豊富な経験を元にした統率力でスクラムやラインアウトなどのセットプレーの安定に貢献している。

フランス代表の要、ギエム・ギラド
フランス代表の要、ギエム・ギラドフランス代表の要、ギエム・ギラド

日本(世界ランク8位):A組1位、勝ち点19 [4勝]

愛称:ブレイブ・ブロッサムズ(Brave Blossoms)

スタイル:強豪国にも当たり負けしないフィジカルでボールを保持し、最後は俊足ウインガーがトライを狙う。

W杯には1987年の第1回大会からすべての大会に出場しているが、決勝ラウンド進出は今大会が初めて。今大会の躍進により、世界ランクは同国史上最高の7位にまで浮上した。開催国というアドバンテージはありながらも、いまやや強豪国もが恐れる存在になっている。

過去のワールドカップ成績

  • 1987年 - プール戦敗退
  • 1991年 - プール戦敗退
  • 1995年 - プール戦敗退
  • 1999年 - プール戦敗退
  • 2003年 - プール戦敗退
  • 2007年 - プール戦敗退
  • 2011年 - プール戦敗退
  • 2015年 - プール戦敗退

注目選手:リーチマイケル(ナンバーエイト)

言わずと知れた日本代表のキャプテン。15歳の時に留学生として来日し、2013年に帰化。大きなストライドとタックルを受けても簡単には倒れない上体の強さで、日本の大きな前進をもたらす。今大会は「個人的にはスコットランドをボコりたい」などの名言を残してグラウンド外でも注目を集め、いまやボールを持つたびに「リーチ」コールが沸き起こる人気者になっている。

国民的人気を集めるリーチマイケル
国民的人気を集めるリーチマイケル国民的人気を集めるリーチマイケル

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