リーグ・アンの再開日はいつ? 再開する場合・しない場合のシナリオを解説|優勝チームはどうなる

ブラジル代表FWネイマールや日本代表DF酒井宏樹がプレーするフランス1部「リーグ・アン」は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響から中断を余儀なくされている。フランスリーグを統括するLFPはいずれかの時期での再開を明言しているが、ここでは再開できない場合のシナリオも解説する。

CLベスト8進出を決めたフランスの強豪パリSG
CLベスト8進出を決めたフランスの強豪パリSGCLベスト8進出を決めたフランスの強豪パリSG

■リーグ・アンはシーズン打ち切り、PSGが3連覇

リーグ・アンとリーグ・ドゥ(同2部)は3月13日、新型コロナウイルスによる健康上の懸念から、予定されている全試合の延期を発表した。そして18日、LFPのナタリー・ボーイ・デ・ラ・トゥール会長は、「リーグ・アンとリーグ・ドゥの全日程を完遂することが最優先事項」との声明を発表。LFPエグゼクティブディレクターのディディエ・クイロット氏は「6月30日までに終わらせる」と、具体的な目標を示した。ボーイ・デ・ラ・トゥール会長は「4月15日頃に再開できる」との見通しを語った。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大状況を鑑みて、リーグ・アン再開時期は先延ばしを余儀なくされた。

その後も新型コロナウイルスの世界的流行により、フランス政府がスポーツ活動を禁止していることを受け、4月30日にリーグ・アンは2019-20シーズン打ち切りを発表。消化試合数が異なるため、最終順位は1試合あたりの勝ち点で決まる。2.52ポイントを獲得していたパリSGが3連覇を飾った。

19-20シーズン最終成績

  1. パリSG(2.52・CL)
  2. マルセイユ(2.00・CL)
  3. レンヌ(1.79・CL予選)
  4. リール(1.75・EL)
  5. ニース(1.46・EL予選)
  6. スタッド・ランス(1.46・EL予選)
  7. リヨン(1.43)
  8. モンペリエ(1.43)
  9. モナコ(1.43)
  10. ストラスブール(1.41)
  11. アンジェ(1.39)
  12. ボルドー(1.32)
  13. ナント(1.32)
  14. ブレスト(1.21)
  15. メス(1.21)
  16. ディジョン(1.07)
  17. サンテティエンヌ(1.07)
  18. ニーム(0.96)
  19. アミアン(0.82・降格)
  20. トゥールーズ(0.46・降格)

※()内の数字は1試合あたりの勝ち点。

■再開できた場合の日程消化について

リーグ・アンは20チームによる2回戦総当たり(ホーム&アウェイ)、全38節で争われる。現時点でパリ・サンジェルマンとストラスブールが27試合、残りの18チームが28試合を終えている。残り10試合。4月15日に再開すれば、1週間に1節ずつの消化でも6月30日までに終えられる計算だ。

ただし再開日が4月15日よりも先になれば、窮屈な日程を強いられる可能性がある。特に、UEFA(欧州サッカー連盟)チャンピオンズリーグ(CL)で準々決勝にコマを進めたパリSGや、ラウンド16第1レグでユベントス(イタリア)相手に1-0で先勝しているオリンピック・リヨンは、1週間2試合の期間が続くことになりそうだ。

また無事に再開した場合も、いくつかの懸念点がある。パリSGのブラジル代表FWネイマールは帰国中だが、フランス政府による渡航制限により、リーグ再開までに再入国できない可能性があるという報道もある。こうした問題も、フランス政府とLFP、あるいはクラブチームの間で調整・解決する必要がありそうだ。

■再開できなかった場合のシナリオ

優勝チームは?

新型コロナウイルスの感染拡大が収まらず、リーグを再開できないままシーズン終了となった場合、どのチームが優勝となるのだろうか。19-20シーズンの最終順位は1試合平均の勝点できまることとなり、パリSGの三連覇となった。

欧州大会への出場資格について

リーグ・アンは1位から3位までにCL出場権、4位にUEFAヨーロッパリーグ(EL)の出場権が与えられる。パリSG、オリンピック・マルセイユ、レンヌの3チームがCL出場、リールOSCがEL出場となる。

昇降格について

18位のニーム・オリンピックが2部上位チームとのプレーオフに参加。19位のアミアンSCと20位のトゥールーズFCが自動降格となる。ただし、今シーズンは入れ替え戦を実施せず、リーグ・アンの19位アミアンと20位トゥールーズが降格、リーグ・ドゥの1位ロリアンと2位ラシンが昇格することとなった。

■チャンピオンズリーグ・ヨーロッパリーグその他大会への影響

LFPは6月30日までに全日程を終了させることを目標に掲げているが、この前提となるのが、EURO2020とコパ・アメリカの1年延期だ。両大会とも2020年6月に開幕を予定していたものの、2021年開催となったため、6月をリーグ戦の日程に当てることが可能となったのだ。

またリーグ・アン所属のクラブはELに勝ち残っておらず、CLもパリSGとリヨンの2チームのみ。両チームが今後も勝ち残れば、過密日程を受け入れる必要が出てくるものの、それは強豪チームの宿命かもしれない。またフランス国内のカップ戦2大会は、両大会とも準決勝まで終了。開催延期となったクープ・ドゥ・ラ・リーグ(リーグ杯)決勝は、パリSGとリヨンが対戦。4月25日に予定されているクープ・ドゥ・フランス(フランス杯)は、パリSGとASサンテティエンヌが対戦する。

■来シーズンへの影響

ほかの欧州主要リーグと比べても、国内カップ戦を含め、リーグ中断前の試合消化数が多く、欧州カップ戦に勝ち残っているクラブも2つのみ。フランス政府による新型コロナウイルス封じ込めが成功すれば、6月30日までにリーグ全日程を終えることは十分に可能だ。

リーグ終了が1カ月遅れたこと、無観客試合による収入減などの問題はあるが、LFPの掲げた目標を達成できれば、来シーズン以降への影響も最小限に抑えられる見込みだ。ただし、サッカーは世界的なビジネスで、欧州全体はもちろん南米やアジア、当然日本サッカー界もつながっている。

例えばイングランドやスペインのビッグクラブが、リーグ・アン所属の有力選手を引き抜けば、その穴を埋める補強が行われるし、それには多くのクラブが関わることになる。また、リーグ・アンが無事に終了しても、他国リーグが終了できなければ、CLやELの開催も難しくなる。そう考えると、まだまだ楽観できる状態ではないと言える。

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