佐渡一毅:日本馬術界の有望株は、名馬バローロ号とともに欧州で修業を積む

2014年からオランダを拠点とし、欧州各地を転戦

馬術の会場である馬事公苑を所有する日本中央競馬会(JRA)が、2020年東京五輪の成功に向け本気度を増している。その期待を背負うのが佐渡一毅(さど・かずき)だ。競技に適した名馬バローロ号を授かり、欧州を転戦しながら日々レベルアップを図る。東京五輪での活躍をめざしている。

佐渡は2014年10月からオランダを拠点に活動。東京五輪でのメダル獲得に向け、欧州で経験を積んでいる
佐渡は2014年10月からオランダを拠点に活動。東京五輪でのメダル獲得に向け、欧州で経験を積んでいる佐渡は2014年10月からオランダを拠点に活動。東京五輪でのメダル獲得に向け、欧州で経験を積んでいる

ハイランクの馬を託された有望株

競馬を扱う団体の日本中央競馬会(以下JRA)が、2020年東京五輪の馬術競技での成功に本気で向き合っている。

2017年秋、JRAは馬場馬術に適したハノーバという馬種のバローロ号を購入した。ハノーバ種は持久力と瞬発力を兼ね備えた馬で、スポーツホースとして高い人気を誇る。血統次第では1億円以上の値段で取り引きされることもある。JRA職員によると、それまで競技馬として使用していた馬より「2ランク上」の馬種だという。ましてやこのバローロ号は、80点前後が優秀とされる馬場馬術において、2016年の大会で78.725、2017年には79.856というハイスコアをマークするなど、抜群の実績を誇っている。

競技馬は10歳から16歳ごろがキャリアのピークと考えられており、バローロ号は14歳というこれ以上ないタイミングで2020年東京五輪を迎えることになる。JRAはこの馬を購入した金額は公表していないものの、それなりの資金を投入したことは想像に難くない。

このバローロ号とともにヨーロッパを転戦し、2020年東京五輪出場への意欲を燃やしているのが、JRA職員の佐渡一毅(さど・かずき)である。

オランダを拠点とし、着実にレベルアップ

JRAが所有する馬事公苑は、2020年東京五輪の馬場馬術と障害馬術の会場となっている。1964年東京五輪でも使用されており、2020年にはリニューアルされた状態で使用される。

馬事普及のための施設である馬事公苑でオリンピックが行われるからには、JRAから選手を派遣したい——その期待を背負っているのが佐渡だ。1985年2月20日生まれの佐渡は京都産業大学馬術部の出身で、2014年10月からオランダを拠点に腕に磨きをかけている。

いくら優秀な馬を準備しても、乗る側のレベルが低ければ好成績を収めることはできない。馬のランクが2つ上がったからには、乗る側もレベルアップしなければならない。オランダでトレーニングに励み、欧州を転戦することによって、佐渡の技術は向上している。2018年にはインドネシアで行われたアジア競技大会に出場し、馬場馬術の個人で11位、団体で金メダルを獲得した。

JRA所属選手の馬術競技でのオリンピック出場は、2000年シドニー五輪で総合馬術団体に出場した布施勝(ふせ・まさる)が最後。20年越しの悲願に向け、佐渡は大きな期待を背負っている。

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