【東京オリンピック出場枠争い】バレーボール:2度目の東京五輪で再び頂点へ。開催国枠を得た日本代表は強化の真っただ中

すべての出場国が出そろうのは開幕の約1カ月前
出場枠を得ている日本女子では「木村沙織の後継者」と呼ばれる古賀紗理那がエースとしての活躍を期待されている
出場枠を得ている日本女子では「木村沙織の後継者」と呼ばれる古賀紗理那がエースとしての活躍を期待されている出場枠を得ている日本女子では「木村沙織の後継者」と呼ばれる古賀紗理那がエースとしての活躍を期待されている

前回の東京五輪で初めて行われたバレーボール。その1964年、日本女子は「東洋の魔女」と呼ばれ、自国開催の舞台で金メダルを手にした。開催国枠を与えられている2度目の東京五輪でも、めざすのはやはり表彰台の頂点。大きな目標達成に向かう上で、「Project CORE」と「NEXT4」が重要な意味を持つ。

セルビアの女子は世界ランキングで首位につける。2018年の世界選手権では金メダルを獲得している
セルビアの女子は世界ランキングで首位につける。2018年の世界選手権では金メダルを獲得しているセルビアの女子は世界ランキングで首位につける。2018年の世界選手権では金メダルを獲得している

男女ともに12カ国が出場権を獲得

2020年の東京五輪では男女各12チームが出場権を得る。出場枠の内訳は男女ともに共通で、以下のとおり。最終的に全出場国が出そろうのは2020年6月末となる。

バレーボール出場枠内訳:男女各12枠

  • 開催国枠(日本):1枠
  • アジア予選:1枠
  • アフリカ予選:1枠
  • 南米予選:1枠
  • ヨーロッパ予選:1枠
  • 北中米予選:1枠
  • 2019年8月開催の大陸間予選(2019年1月1日時点の世界ランク上位24チームが6グループに分かれ対戦)の結果、各グループで1位となった国:計6枠

大陸間予選のグループ分けはすでに決定済みで、プールA~Fまでの6グループに4チームずつが分かれて、総当たり戦を行う。

大陸間予選グループ分け

男子

  • プールA:ブラジル、エジプト、ブルガリア、プエルトリコ
  • プールB:アメリカ、ベルギー、オランダ、韓国
  • プールC:イタリア、セルビア、オーストラリア、カメルーン
  • プールD:ポーランド、フランス、スロベニア、チュニジア
  • プールE:ロシア、イラン、キューバ、メキシコ
  • プールD:カナダ、アルゼンチン、フィンランド、中国

女子

  • プールA:セルビア、プエルトリコ、タイ。ポーランド
  • プールB:中国、トルコ、ドイツ、チェコ
  • プールC:アメリカ、アルゼンチン、ブルガリア、カザフスタン
  • プールD:ブラジル、ドミニカ共和国、カメルーン、アゼルバイジャン
  • プールE:ロシア、韓国、カナダ、メキシコ
  • プールF:オランダ、イタリア、ベルギー、ケニア
日本女子は金、銀、銅の全色を2つずつ獲得した歴史を持つ。2020年の東京五輪でも表彰台入りを狙う
日本女子は金、銀、銅の全色を2つずつ獲得した歴史を持つ。2020年の東京五輪でも表彰台入りを狙う日本女子は金、銀、銅の全色を2つずつ獲得した歴史を持つ。2020年の東京五輪でも表彰台入りを狙う

中田久美監督率いる日本女子と、「NEXT4」に注目の日本男子

開催国枠で出場権が確保されている日本は、東京でのメダル獲得をめざし早くから選手の強化に励んできた。

日本バレーボール協会は「2020年、そしてその先の未来に向けて、バレーボールを活性化し、国民の皆様へ勇気と感動をお届けすることをめざす」というコンセプトをもって、Project COREを発足した。

「CORE」はCoaching(指導方法作成)、Opportunity(体験機会=普及事業)、Recruit(有望選手発掘)、Enhancement(選手強化)の頭文字をとったもので、強化選手を選出し、各選手の年齢に合う大会に積極的に出場することで国際経験を積んできた。

これまでのオリンピックの歴史で金、銀、銅の全色を2つずつ獲得している日本女子はとりわけ、表彰台の入りの期待が高まっている。監督は日本バレーボール史上最年少となる15歳で代表入りを果たした経歴を持つレジェンド、中田久美。圧倒的な実績に裏打ちされた指導力で、多くの選手から厚い信頼を得ている。

選手面では、木村沙織、栗原恵といったスターたちはすでに現役を引退したが、後継者も順調に台頭中。「木村沙織の後継者」と呼ばれ、新ヒロインとして注目される古賀紗理那や、1998年生まれで2017−2018シーズンにはVリーグ最優秀新人賞に輝いた黒後愛などのメンバー入りが有力と見られている。

一方、表彰台のすべての場所に一度ずつ立った歴史を持つ男子だが、近年は低迷期にあった。北京五輪で全敗に終わると、ロンドン、リオデジャネイロと出場権を獲得できなかった。しかし東京五輪でのリベンジを見据え、次世代の日本男子バレー界を担う主軸4選手の「NEXT4」を結成。世界でもトップクラスのサーブを誇り、現在ドイツでプレーする柳田将洋、大学時代に本場イタリアに留学した石川祐希らの活躍が見込まれる。

柳田将洋は2013年から日本代表でプレー。2018年からは日本代表のキャプテンを務める
柳田将洋は2013年から日本代表でプレー。2018年からは日本代表のキャプテンを務める柳田将洋は2013年から日本代表でプレー。2018年からは日本代表のキャプテンを務める

ブラジルアメリカは男女ともに強さを誇る

前回のリオデジャネイロ五輪は、男子は開催国ブラジル、女子は中国の優勝で幕を閉じた。実際2019年6月18日時点の国際バレーボール連盟(FIVB)のランキングでも、男子はブラジルが首位、アメリカ、イタリア、ポーランド、ロシアがその背中を追っている。女子ではセルビアがトップ、次いで中国、アメリカ、ブラジル、ロシアの順となっており、日本も堂々6位にランクインしている。

世界ランキングをもとにすると、大陸間予選で順当に勝利を収め、本大会への切符を勝ち取りそうなのは男子ではやはりブラジル、アメリカ、イタリア、ポーランド、ロシア、カナダ、アルゼンチンあたりと言えそうだ。女子ではセルビア、中国、アメリカ、ブラジル、ロシア、オランダ、イタリアの出場権獲得が有力視されている。

各大陸予選では、大きな番狂わせがなければ、アジアからは男子がイランや中国、韓国、女子では韓国やタイ、アフリカからは男子がエジプトやチュニジア、女子ではカメルーンやケニアの出場枠に食い込んでくると見られている。南米予選では男子がアルゼンチンやキューバ、女子が同じくアルゼンチン、ヨーロッパ予選では男子がフランスやセルビア、女子はトルコ、ドイツやベルギー、ポーランドなどが混戦を展開する可能性もある。そして北中米予選では、男女ともにドミニカ共和国、プエルトリコなどが東京五輪出場を狙っている。

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