【東京オリンピック出場枠争い】テニス:日本は開催国枠確保。世界上位の大坂なおみと錦織圭の出場が濃厚

シングルスは男女ともに各64人の出場枠

テニスは、世界ランク1位に立つ女子シングルスの大坂なおみを筆頭に、東京五輪でのメダル獲得が期待される種目だ。出場権をめぐっては、2020年6月8日に発表される世界ランクが最も重視され、選手選考に反映される。また、日本には開催国枠が確保されているほか、地域別の予選大会も行われる。

錦織圭は右上腕の故障のため6月開催のノベンティ・オープンを欠場。直前の全仏オープンでは準々決勝まで駒を進めている
錦織圭は右上腕の故障のため6月開催のノベンティ・オープンを欠場。直前の全仏オープンでは準々決勝まで駒を進めている錦織圭は右上腕の故障のため6月開催のノベンティ・オープンを欠場。直前の全仏オープンでは準々決勝まで駒を進めている

デビスカップかフェドカップの3回以上の出場が必要

東京五輪で実施されるテニスは、男女シングルス、男女ダブルス、混合ダブルスの計5種目。シングルスは各64人、男女ダブルスは各32組、混合ダブルスは16組によって競われる。シングルスにおける各国・地域の出場枠は最大で4人までと定められており、ダブルスは各国・地域から最大2組、シングルスとダブルスを合わせ各国・地域最大で男女各6人が参加可能だ。また、日本には各種目に一枠ずつ開催国枠が与えられる。

東京五輪の出場の最低条件は、オリンピック開催時点で男子は14歳以上、女子は15歳以上であること。そして、2019年から2020年6月8日の間に、国別対抗戦となる男子のデビスカップ、または女子のフェドカップに3回以上出場していることという2つを満たしていなければならない。ただし、過去にデビスカップまたはフェドカップに20回以上出場しているか、所属する国のチームが2016年8月から2020年6月までの間に、世界を3つの地域に分けたゾーングループに3年以上いる場合は、デビスカップ、またはフェドカップともに2回出場でも条件をクリアしたと見なされる。

デビスカップとフェドカップは、国際テニス連盟(以下ITF)が主催する国別対抗戦で、各国は「ワールドグループ制」にてレベル順に分けられており、そのなかの上位16カ国がワールドグループを構成。その下には、世界を3つに分けたゾーングループ(アジア&オセアニア、ヨーロッパ&アフリカ、南北アメリカ)が存在する。それぞれがレベルに応じて、Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳの4段階のグループに配属されている。

中国の王薔(ワン・チャン)は2018年のアジア競技大会で金メダルを獲得。東京五輪行きをほぼ確定させている
中国の王薔(ワン・チャン)は2018年のアジア競技大会で金メダルを獲得。東京五輪行きをほぼ確定させている中国の王薔(ワン・チャン)は2018年のアジア競技大会で金メダルを獲得。東京五輪行きをほぼ確定させている

男女シングルスは世界ランクの上位56人が出場権を獲得

東京五輪の男女シングルスの代表選考は、まず2020年6月8日に発表される世界ランキングの男女上位56人が出場権を獲得する。ただし各国・地域最大4人までという条件がつく。

次に、今回初の試みとなる地域別の予選大会によって、各大会の優勝者、または準優勝者が東京五輪行きのチケットを手にできる。アジアから男女各1名、北米から南米にかけて争われるパンアメリカ大会から男女各2名、アフリカ大会から男女各1名に出場権が与えられる形だ。加えて、地区予選大会のないヨーロッパとオセアニアからは、まだ国から代表となっていないシングルスランキング最上位の選手、男女各1人ずつに出場権が振り分けられる。

アジアは、2018年に行われたアジア競技大会が選考対象で、同大会で優勝した男子のデニス・イストミン(ウズベキスタン)と女子の王薔(ワン・チャン/中国)は、2020年の全仏オープン終了時点で世界ランク300以内に入っていれば出場権獲得となる。また、残る2枠はITF推薦枠となり、過去のオリンピックやグランドスラム優勝者で出場資格を満たしていない選手や、開催国の選手に出場権が与えられる見込みとなっている。

開催国の日本は、世界ランキングによって本戦へストレートインする選手がいなかった場合、2020年6月8日付の世界ランキングにおいて日本勢で最上位の選手が男女各1名ずつ出場資格を得る。

男女ダブルスは開催国枠のほか、2020年6月8日付のダブルス・ランキングでトップ10にいる選手が自動的に東京五輪への出場権を獲得する。それ以外の選手は、ペアのランキングの合計が高い順によって決まる。混合ダブルスは1カ国最大2ペアまでエントリーが可能で、エントリー資格は、男女それぞれシングルスかダブルスで出場資格を得ている選手に限定されている。

全仏オープンでは3回戦で敗れたものの、大坂なおみは世界ランキング1位を維持。東京五輪でもメダリスト候補に考えられている
全仏オープンでは3回戦で敗れたものの、大坂なおみは世界ランキング1位を維持。東京五輪でもメダリスト候補に考えられている全仏オープンでは3回戦で敗れたものの、大坂なおみは世界ランキング1位を維持。東京五輪でもメダリスト候補に考えられている

世界ランキングは大会に出場して得たポイントで決まる

東京五輪の出場権をめぐって重要となる世界ランキングは、さまざまな大会に出場して得たポイントによって決められる。

世界ランキングの主なポイント獲得対象大会

  • グランドスラム(全豪オープン、全仏オープン、全英オープン、全米オープンの4大会)|優勝:2000ポイント、準優勝:1200ポイント
  • マスターズ1000(ソニー・オープン、モンテカルロ・マスターズ、マドリード・オープンなど年9大会)|優勝:1000ポイント、準優勝:600ポイント
  • ATP500(リオ・オープン、バルセロナ・オープン・バンコ・サバデル、楽天ジャパンオープンなど年11大会)|優勝:500ポイント、準優勝:300ポイント
  • ATP250(年40大会)|優勝:250ポイント、準優勝:150ポイント

そのほか、ツアー最終戦であるATPワールドツアー・ファイナルズの成績やデビスカップ、フェドカップもポイントの対象となる。なお、ランキングに反映されるポイントは過去52週間(約1年間)に出場した試合が対象で、獲得ポイントの高い18大会の合計で計算されるという決まりがある。東京五輪の選考基準となるのは2020年6月8日時点でのランキングであるため、今後約1年間の成績が五輪出場権争いに直結することとなる。

日本勢は、2019年6月16日時点の世界ランキングで錦織圭が男子シングルス7位、大坂なおみが女子シングルス1位につけており、東京五輪への出場が有力視されている。

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