【東京オリンピック出場枠争い】馬術:日本勢は開催国枠で出場確定。アジア競技大会や世界馬術選手権の勢いのまま表彰台に上がれるか

ドイツやアメリカなどもすでに出場権を獲得

馬術は、動物とともに行われる唯一のオリンピック競技だ。男女の区別なく実施される点も、他の競技とは大きく異なる。東京五輪の開催国枠を与えられている日本は、2020年6月の代表選手発表に向け、厳しいサバイバルレースの真っ最中にいる。ここで勝ち抜いた代表選手は、2018年の世界馬術選手権のように、強豪国に衝撃を与えられるだろうか。

男女の区別なく実施される馬術競技。東京五輪の出場権は続々と決まっている
男女の区別なく実施される馬術競技。東京五輪の出場権は続々と決まっている男女の区別なく実施される馬術競技。東京五輪の出場権は続々と決まっている

世界馬術選手権と各大陸予選で出場国を決定

オリンピックの馬術は3種目。コース上の障害を乗り越えタイムを争う「障害馬術」、音楽に乗って演技の美しさと正確さを競う「馬場馬術」、これら2つにクロスカントリー走を加えた「総合馬術」がある。いずれも個人と団体で実施され、それぞれに出場可能な人馬数が定められている。団体競技に関しては、個々の選手のパフォーマンスが個人成績としてカウントされ、各国3人馬の合計スコアが対象となる。

日本には開催国枠として各種目の団体戦出場権と、個人3枠ずつの出場権が付与されている。各種目の出場枠は以下のとおり。

東京五輪における出場枠

  • 障害馬術:計75人馬(72人馬+開催国枠の3人馬)
  • 馬場馬術:計60人馬(57人馬+開催国枠の3人馬)
  • 総合馬術:計65人馬(62人馬+開催国枠の3人馬)

東京五輪への出場権を獲得するためには、各種目とも2018年9月にアメリカで行われた世界馬術選手権、もしくは2019年5月から10月にかけて開催される大陸ごとの大会における、しかるべき成績が必須となる。開催国枠を得た日本以外にも、下記の国々はすでに世界馬術選手権での上位入賞により団体出場枠を手にしている。

大岩義明は1976年生まれのベテランで、リオ五輪まで3大会連続でオリンピックを経験。国際大会での団体競技では主将を務める
大岩義明は1976年生まれのベテランで、リオ五輪まで3大会連続でオリンピックを経験。国際大会での団体競技では主将を務める大岩義明は1976年生まれのベテランで、リオ五輪まで3大会連続でオリンピックを経験。国際大会での団体競技では主将を務める

団体出場枠を手にした主な国

  • ドイツ、オーストラリア:全3種目
  • フランス、アイルランド、ニュージーランド:総合馬術
  • オランダ、スウェーデン、アメリカ:障害馬術、馬場馬術
  • スペイン:馬場馬術
  • スイス:障害馬術
  • イギリス:馬場馬術、総合馬術

東アジア・オセアニアのグループGからは、日本とオーストラリアの2カ国が同選手権に出場したが、日本は開催国枠としてすでに東京五輪出場が決まっているため、オーストラリアは自動的に全3種目の出場権を獲得した。

杉谷泰造は6度のオリンピックを経験。2018年のアジア競技大会では障害馬術の団体で銀メダル、個人で4位という成績を残している
杉谷泰造は6度のオリンピックを経験。2018年のアジア競技大会では障害馬術の団体で銀メダル、個人で4位という成績を残している杉谷泰造は6度のオリンピックを経験。2018年のアジア競技大会では障害馬術の団体で銀メダル、個人で4位という成績を残している

日本は2020年6月に代表選手を発表

上記の団体出場枠で出場権を獲得した各国3人馬のほか、個人では2019年12月31日までの国際馬術連盟によるオリンピックランキングで上位に入れば、個人種目に出場することが可能となる。

日本の障害馬術は、2019年4月から2020年6月までの国際大会の成績や合宿での様子を総合的に判断し、代表選手を決定する予定。馬場馬術では2020年1月から5月の競技会での成績から上位4選手を候補とし、6月にドイツで行われる大会で3人に絞る計画だ。総合馬術は日本馬術連盟が指定している競技会での成績を踏まえて検討し、2020年6月には全3種目の代表が出そろうと見られている。

2018年の日本勢は好調だった。8月のアジア競技大会では馬場馬術と総合馬術の団体で金メダル、9月の世界馬術選手権では総合馬術の団体で4位という成績を残した。両大会で主将を務めた大岩義明、6度の五輪出場となる大ベテラン・杉谷泰造を中心に、「東京五輪で表彰台」という目標に向かい、着実に歩みを進めている。

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