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東京五輪の自転車競技:出場権の獲得は?内定は?1年程度延期の影響は?

文: 渡辺文重 ·

Tokyo2020(東京五輪)の自転車競技は、BMXフリースタイル(パーク)、BMXレーシング、マウンテンバイク(MTB)クロスカントリー、ロードレース、そしてトラック男女合わせて12種目が行われる。種目ごとに異なる自転車競技の出場権獲得状況、日本代表選考などを整理する。

BMXフリースタイル活躍が期待される

■自転車:BMXフリースタイル

東京五輪のBMXフリースタイルは、男子と女子のパークを実施。それぞれの出場枠は「9」となっている。UCI(国際自転車競技連合)五輪資格ランキング1位の国・地域のみ「2」名まで出場可能で、それ以外の国・地域の上限は「1」。(日本は東京五輪の延期が発表された時点で、男子が5位、女子は7位)日本は開催国枠として「1」を与えられている。

日本自転車競技連盟(JCF)は2019-20シーズンのワールドカップで準決勝に2回以上進出した選手を、日本代表に選考するとしている。この条件を満たす選手が出場枠以上いた場合、あるいは条件を満たす選手がいない場合は、W杯上位1大会の成績上位者(同順位の場合は2大会目以降を参考)が日本代表となる。

参考:UCI BMX Freestyle Rankings

参考:第32回オリンピック競技大会の選手選考基準 BMXフリースタイル・パーク男女(pdf形式)

なお新型コロナウイルスの感染拡大により、選考対象となるW杯は延期が発表されている。

  • 男子パーク:「1」~「2」
  • 女子パーク:「1」~「2」

■自転車:BMXレーシング

東京五輪のBMXレーシングは男女とも「24」選手で争われる。出場枠は個人ではなく、国・地域ごとに配分。UCI五輪資格ランキングで1位と2位に「3」枠、3~5位に「2」枠、6~11位に「1」枠が与えられる。残りは個人ランキング、2020年の世界選手権の成績により配分されるが、国・地域ごとの上限は「3」となっている。五輪資格ランキング(東京五輪の1年程度延期発表時点)において日本は、男子15位、女子13位。ただし開催国枠として、男女とも「1」枠を保証されている。なお五輪資格ランキング対象となるW杯シリーズのうち、4月以降の大会は延期が発表されている。

参考:UCI BMX Racing Rankings

参考:第32回オリンピック競技大会の選手選考基準 BMXレース男女(pdf形式)

JCFは2019-20シーズンのワールドカップで準決勝に2回以上進出した選手を、日本代表に選考するとしている。この条件を満たす選手が出場枠以上いた場合、W杯上位1大会の成績上位者(同順位の場合は2大会目以降を参考)が日本代表となる。条件を満たす選手がいない場合は、2020年のW杯第3-4戦上位1大会の成績上位者が日本代表となる。

UCIは3月15日、新型コロナウイルスの影響で各種大会が中止になったことを受け、予選期間を3月3日まで短縮すると発表。この結果、男子は長迫吉拓、女子は畠山紗英の内定が確実となった。しかし、3月24日に東京五輪の延期が決定。この決定が、選手選考になんらかの影響を与える可能性は否定できない。

  • 男子レース:「1」~「3」
  • 女子レース:「1」~「3」

■自転車:マウンテンバイク(MTB)

東京五輪のMTB・クロスカントリーは、男女とも「38」選手が出場。出場枠は個人ではなく、国・地域ごとに配分される。国・地域ごとの出場枠上限は「3」。UCI五輪資格ランキングで1位と2位に「3」枠、3~7位に「2」枠、8~21位に「1」枠が与えられ、残りは各大陸選手権、2019年の世界選手権の成績に応じて割り振られる。五輪資格ランキングで、男子は25位、女子は33位ながら、開催国枠により男女とも「1」枠が保証されている。

参考:UCI MOUNTAIN BIKE Rankings

参考:第32回オリンピック競技大会の選手選考基準<マウンテンバイク・クロスカントリー男女>(pdf形式)

JCFは、UCIオークラス(HC)以上のグレード、世界選手権、W杯、大陸選手権などにおいて、「各優勝者と同一周回において競技を終了し、その大会におけるUCI個人ランキングポイントを獲得した者」を選考するとしている。この基準を満たす選手が複数いる場合、日本が獲得した出場枠に応じて、UCI個人ランキングにおける上位者に出場権が割り振られる。

JCFは、2020年5月27日までに開催されるHC以上の大会を選考の対象としているが、東京五輪が1年程度延期されたこと、対象の大会が延期となっていることを踏まえ、新たな基準が提示される見込みだ。

  • 男子クロスカントリー:「1」~「3」
  • 女子クロスカントリー:「1」~「3」

■自転車:ロード

東京五輪のロードレースは、男子が「130」名、女子が「67」名で行われる。国・地域ごとの出場枠上限は男子が「5」で女子が「4」。日本は男女とも、開催国枠により「2」が保証されている。参加資格(出場枠)は、2019年10月27日時点のUCI世界ランキングに基づき、国・地域ごとに配分される。この結果、日本のロードレース出場枠は、男女とも「2」に確定した。

一方、個人タイムトライアルには開催国枠がなく、世界ランキングと2019年の世界選手権の結果によって、出場枠が割り振られる。結果、日本は女子が「1」枠を獲得している。

参考:QUALIFICATION SYSTEM -GAMES OF THE XXXII OLYMPIAD Tokyo2020(pdf形式)

JCFは獲得した出場枠を、個人のUCI世界ランキングや大会のグレードに応じた係数による計算などから、上位の2選手を日本代表に内定するとしている。当初の予定では2020年5月31日を期限としていたが、東京五輪の1年程度延期などを受け、期限の延長や基準の見直しなどが行われる見込みだ。

参考:第32回オリンピック競技大会の選手選考基準<ロード・男女>(pdf形式)

  • 男子ロードレース:「2」
  • 男子個人タイムトライアル:「0」
  • 女子ロードレース:「2」
  • 女子個人タイムトライアル:「1」

■自転車:トラック

東京五輪のトラック種目には開催国枠がないため、日本もほかの国や地域と同様、UCIの選考基準をクリアして出場枠を確保しなければならない。出場枠を確保した種目において、JCFが定めた選考基準により、日本代表が決定される。

参考:第32回オリンピック競技大会の選手選考基準<トラック・男女>(pdf形式)

東京五輪の出場枠は、UCIがスプリント・ケイリン・オムニウム・チームスプリント・チームパシュート・マディソンと、種目ごとに設定した五輪ランキングによって決定される。五輪ランキングの対象となる大会は、2020年2月の世界選手権で終了。これ以上ランキングが変動することはないものの、東京五輪の1年程度延期により、基準が変更される可能性などはある。

参考:UCI TRACK Rankings

  • 男子チームスプリント:「0」
  • 男子スプリント:「2」
  • 男子ケイリン:「2」
  • 男子チームパシュート:「0」
  • 男子マディソン:「0」
  • 男子オムニウム:「1」
  • 女子チームスプリント:「0」
  • 女子スプリント:「1」
  • 女子ケイリン:「1」
  • 女子チームパシュート:「0」
  • 女子マディソン:1チーム「2」名
  • 女子オムニウム:「1」