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東京五輪の陸上日本代表は?出場選手を整理: 1年延期の影響は?内定変更は?

競歩・マラソンの内定選手は、そのまま延期されたオリンピックに出場できる見込み

文: 渡辺文重 ·

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大により、Tokyo2020(東京五輪)の開催は1年延期(2021年7月23日開幕)となった。延期によって代表選考に影響は出るのか? 短距離、中距離、長距離、ハードル・障害物競走、リレー、跳躍、投てき、混成競技、競歩、マラソンについて整理する。

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■トラック&フィールド種目の代表選考方法は?内定は?

結論から記すと、短距離、中距離、長距離、ハードル・障害物競走、リレー、跳躍、投てき、混成競技における内定は、2020年4月5日現在で1人もいない。世界陸上2019ドーハ(カタール)の個人種目で3位以内(複数の場合は最上位者)になれば、参加標準記録を満たしていれば内定となったが、この条件を満たす選手はいなかった。

陸上競技は国・地域ごとに各種目「3」名まで出場が可能。ただし開催国枠は「0」。日本も含め参加標準記録を満たすことが第1の条件となる。その上で、2020年5月から6月に掛けて開催される、各種目の第104回日本陸上競技選手権大会で3位以内になる必要があった。しかし、東京五輪延期と新型コロナの影響から4月3日に同大会の秋開催へと延期が決定。陸連は同大会での代表選考を取りやめることを発表している。

次に優先されるのは、7月1日時点のワールドアスレティックス(WA)世界ランキング(参加有資格者発表)となるが、こちらも東京五輪が1年延期されたことにより、4月7日、WAは新型コロナのパンデミックを鑑み、12月まで東京五輪予選を延期すると発表。情勢正常化を前提とし、12月1日から再開するとした。この期間までの結果は選考や世界ランキングに影響しないとしている。

リレーに関しては、現時点で日本が出場枠を獲得している種目は、男子4×100mリレーのみ。リレーのメンバー(エントリー5名、補欠1名。混合のエントリーは男女2名ずつで、補欠が1名ずつ)はWAの参加有資格者発表後、個人種目で選考された選手と合わせて、JAAF強化委員会で選考される。

参考:東京2020オリンピック競技大会トラック&フィールド種目日本代表選手選考要項(pdf形式)

短距離

  • 男子100m:「3」まで
  • 男子200m:「3」まで
  • 男子400m:「3」まで
  • 女子100m:「3」まで
  • 女子200m:「3」まで
  • 女子400m:「3」まで

中距離

  • 男子800m:「3」まで
  • 男子1500m:「3」まで
  • 女子800m:「3」まで
  • 女子1500m:「3」まで

長距離

  • 男子5000m:「3」まで
  • 男子10000m:「3」まで
  • 女子5000m:「3」まで
  • 女子10000m:「3」まで

ハードル・障害物競走

  • 男子110mハードル:「3」まで
  • 男子400mハードル:「3」まで
  • 男子3000m障害:「3」まで
  • 女子100mハードル:「3」まで
  • 女子400mハードル:「3」まで
  • 女子3000m障害:「3」まで

リレー

  • 男子4×100mリレー:「1」(出場権確保)
  • 男子4×400mリレー:「1」まで
  • 女子4×100mリレー:「1」まで
  • 女子4×400mリレー:「1」まで
  • 混合4×400mリレー:「1」まで

跳躍

  • 男子 走高跳:「3」まで
  • 男子 棒高跳:「3」まで
  • 男子 走幅跳:「3」まで
  • 男子 三段跳:「3」まで
  • 女子 走高跳:「3」まで
  • 女子 棒高跳:「3」まで
  • 女子 走幅跳:「3」まで
  • 女子 三段跳:「3」まで

投てき

  • 男子 砲丸投:「3」まで
  • 男子 円盤投:「3」まで
  • 男子 ハンマー投:「3」まで
  • 男子 やり投:「3」まで
  • 女子 砲丸投:「3」まで
  • 女子 円盤投:「3」まで
  • 女子 ハンマー投:「3」まで
  • 女子 やり投:「3」まで

混成競技

  • 男子 十種競技:「3」まで
  • 女子 七種競技:「3」まで

■競歩の代表選考方法は?内定は?

陸上競技は国・地域ごとに各種目「3」名まで出場可能だが、開催国枠は「0」。参加標準記録を満たすことが第1の条件となる。そうした中、JAAFは参加標準記録を上回る派遣設定記録を設定しており、競歩3種目の日本代表選考は、すでに「2」枠ずつが内定している。

当初の日程では、50キロ種目は5月31日、20キロ種目は6月29日に参加標準記録有効期間が終了。WAがオリンピック参加資格のある競技者を公表後、確定することになる。しかし実際には、JAAFが定めた選考レースで内定が出される。20キロ種目は世界陸上2019ドーハ、第103回日本陸上競技選手権大会、第44回全日本競歩能美大会、50キロ種目は世界陸上2019ドーハ、第58回全日本50km競歩高畠大会、第104回日本陸上競技選手権大会・50km競歩が選考大会となる。

4月12日に予定されていた第104回日本陸上競技選手権大会・50km競歩は、東京五輪も1年延期になったことで開催中止となった。基準などが変更になる可能性はある。ただし、すでに内定となった選手については、出場権が保持される見込みだが、6月の日本陸連の理事会でなんらかの決定がなされる。

参考:東京2020オリンピック競技大会競歩日本代表選手選考要項(pdf形式)

ロード

  • 男子20キロ: 山西利和・池田向希
  • 男子50キロ: 鈴木雄介・川野将虎
  • 女子20キロ: 岡田久美子・藤井菜々子

■陸上競技・マラソンの代表選考方法は?内定は?

マラソン種目はすでに男女「3」枠ずつが内定済み。東京五輪は1年程度延期となったが、すでに内定となった選手が、そのまま出場する方針だ。日本陸連の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダーは、今年6月に予定される理事会で再選考なしの内定維持を諮り(はかり)、具体的な決定を待つことになるとしている。

参考:東京2020オリンピック競技大会マラソン日本代表選手選考要項

ロード

  • 男子マラソン: 中村匠吾・服部勇馬・大迫 傑
  • 女子マラソン: 前田穂南・鈴木亜由子・一山麻緒