東京五輪野球の「前哨戦」プレミア12が開幕。初優勝を狙う侍ジャパンのキープレーヤーは?

4番は広島に所属する鈴木誠也の起用が濃厚か

2019 WBSC世界野球プレミア12が11月2日に開幕。東京五輪予選も兼ねた今大会は、日本にとって貴重な五輪の「前哨戦」の舞台となる。3位に終わった4年前の雪辱を果たし、世界の頂点に立てるか。東京五輪の代表入りをめざす選手たちのサバイバルにも注目が集まる。

坂本勇人は「最強打線」のカギを握る一人。稲葉篤紀監督は1、3番、または5、6番での起用も示唆している
坂本勇人は「最強打線」のカギを握る一人。稲葉篤紀監督は1、3番、または5、6番での起用も示唆している坂本勇人は「最強打線」のカギを握る一人。稲葉篤紀監督は1、3番、または5、6番での起用も示唆している

世界トップ12が日本に集結、東京五輪予選も

東京五輪で金メダル獲得へ――4年に1度の大舞台での栄光を見据える「侍ジャパン」こと野球男子日本代表が、11月2日開幕の2019 WBSC世界野球プレミア12で世界の頂点をめざす。

プレミア12は2015年に第1回目が開催された4年に一度の国際大会で、世界野球ソフトボール連盟(WBSC)の世界ランク上位12カ国が出場する。4チームずつ、3グループに分かれてオープニングラウンドが行われ、各グループの上位2チームがスーパーラウンドに進出。スーパーラウンドでは、オープニングラウンドで戦っていないチームと対戦し、それらの結果で勝ち上がりの順位が決められ、1位と2位チームは決勝へ、3位と4位チームは3位決定戦へと進出する。

4年前に行われた第1回大会は、韓国が決勝でアメリカに8−0と大勝して初代王者となった。日本はメキシコとの3位決定戦を11−1で制し、3位入賞を果たしている。

第2回目となる今大会は、東京五輪の予選も兼ねている。東京五輪の野球出場枠はわずか「6」と狭き門で、開催国の日本と、アフリカ・ヨーロッパ予選を制したイスラエルの2カ国はすでに出場権を獲得している。残る4枠のうち、プレミア12では、アジア・オセアニア大陸の上位1チームと、アメリカ大陸の上位1チームに出場権が与えられる。日本にとっては2020年の東京五輪を見据え、他国と真剣勝負を繰り広げる貴重な実戦の場となる。

プレミア12は2015年に第1回目が開催された。4年前の日本代表は3位入賞を果たしている
プレミア12は2015年に第1回目が開催された。4年前の日本代表は3位入賞を果たしているプレミア12は2015年に第1回目が開催された。4年前の日本代表は3位入賞を果たしている

カギを握る坂本勇人、4番の鈴木誠也の大飛球にも期待

日本はチャイニーズ・タイペイ、ベネズエラ、プエルトリコと同居するグループBに入った。今大会は短期決戦とあって、オープニングラウンド初戦から質の高いパフォーマンスを維持できるか、稲葉篤紀監督の手腕が問われる。この大会に向け、チームは10月22日から宮崎県で1次合宿を、28日からは沖縄県で2次合宿を行い、勝負にこだわった打順の模索を続けてきた。

「最強打線」のカギを握るのは、巨人で打線をけん引し続ける内野手の坂本勇人だ。巨人では2番を任されているが、稲葉監督は1、3番、または5、6番での起用も示唆。勝負所で日本に流れを呼び込む打撃を見せられるか。また4番は、1次合宿から起用されている広島の外野手、鈴木誠也が務めることが濃厚と見られる。10月31日に行われたカナダとのテストマッチでは、5−6で敗れたものの、鈴木は左翼フェンスにぶち当たる大飛球の二塁打を放つなど好調ぶりをアピールした。同試合で5番に入ったオリックスの外野手、吉田正尚もパワフルな打撃が期待される。

投手は、ソフトバンクの千賀滉大(せんが・こうだい)が軸になると見られる。プロ野球で3年連続日本一に輝いたソフトバンクでエース投手を務める千賀は2019年、ゴールデングラブ賞を初受賞。安定した投球はもちろん、自身の代名詞にもなっている驚異的な落差を誇るフォークボール、通称「お化けフォーク」を世界を相手に繰り出せるか、注目が集まる。

また、日本代表選手にとっては、東京五輪に向けた個人のサバイバルという意味においても、今大会は重要な位置づけとなる。今大会の登録メンバーは28人となっているが、東京五輪では1チーム24人となる予定だ。そのため今大会でのパフォーマンスが、五輪代表選考に大きな影響をもたらすと言っても過言ではない。

投手陣の軸となりそうなのは千賀滉大だ。驚異的な落差を誇る「お化けフォーク」に注目が集まる
投手陣の軸となりそうなのは千賀滉大だ。驚異的な落差を誇る「お化けフォーク」に注目が集まる投手陣の軸となりそうなのは千賀滉大だ。驚異的な落差を誇る「お化けフォーク」に注目が集まる

連覇を狙う韓国が日本の脅威となるか

世界ランクを見てみると、1位の日本にとって強敵となりうるチームに、2位のアメリカ、3位の韓国、4位のチャイニーズ・タイペイ、5位のキューバあたりが挙げられる。特にアメリカは過去7回のオリンピックで5度も表彰台に上っている強豪で、今大会は東京五輪出場権獲得のためにも、隙のない戦いを見せてくるはずだ。

また、韓国は2008年北京五輪の金メダリストであり、オリンピックとプレミア12の両大会で連覇をめざしている。北京五輪の日本戦で大活躍し、「日本キラー」の異名をとったキム・グァンヒョンは今大会でも健在。韓国はオープニングラウンドでグループCに入っており、スーパーラウンド以降で対戦するとなれば、日本にとっては脅威の存在になる。

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