橋岡優輝:両親とも元日本記録保持者。「陸上サラブレッド」はU20世界選手権の走幅跳で日本人初の世界一に

日本記録保持者から指導を受け成長を続ける

父母ともに元日本記録保持者で、高校時代の恩師である叔父はオリンピアン。さらに従兄弟は現役Jリーガーとアスリートの血が色濃く流れる橋岡優輝は、走幅跳の日本記録更新が期待される大学生だ。現記録保持者である森長正樹コーチの指導を受けながら、鍛錬の日々を送っている。

日本大学に進学後、1年次、2年次と日本選手権で連覇を達成している
日本大学に進学後、1年次、2年次と日本選手権で連覇を達成している日本大学に進学後、1年次、2年次と日本選手権で連覇を達成している

父母は陸上経験者で、叔父はオリンピアン

1999年1月23日、茨城県出身。橋岡優輝は、陸上界でよく知られた2世アスリートだ。

父の利行さんは棒高跳の元日本記録保持者で、日本陸上競技選手権大会を7回制覇している。母の直美さん(旧姓は城島)は100メートルハードルでは全国高等学校総合体育大会(インターハイ)3連覇を成し遂げ、100メートルハードルと三段跳で当時の日本記録を出している。親戚に目を向けると、母の妹である良子さんは100メートルハードル、その夫の渡邉大輔さんは走幅跳でシドニー五輪に出場、父の弟の妻である深雪さん(旧姓は笹川)は200メートル走と、いずれも全国区で活躍した陸上経験者。また、橋岡の従兄弟にあたる橋岡大樹は浦和レッズでプレーする現役Jリーガーだ。

それだけのアスリート一家に生まれ育った橋岡が陸上競技に興味を持つのは、自然なことだった。中学時代に100メートル走から始め、3年次には四種競技で全国3位に。八王子高校に進学後は、叔父であり元オリンピアンの顧問、渡邉大輔の指導のもと走幅跳を専門とし、高校3年次にインターハイ、国民体育大会、日本ジュニア陸上競技選手権大会の「高校3冠」を達成して一躍脚光を浴びた。同時期には日本陸上競技連盟が次世代の競技者強化・育成のために設立した「ダイヤモンドアスリート」に認定されている。世界での活躍が期待されたからに他ならない。

2018年7月にフィンランドで行われたU20世界陸上競技選手権大会では見事金メダルを獲得している
2018年7月にフィンランドで行われたU20世界陸上競技選手権大会では見事金メダルを獲得している2018年7月にフィンランドで行われたU20世界陸上競技選手権大会では見事金メダルを獲得している

2年連続の日本一。高まる記録更新への期待

2017年に日本大学進学後は、8メートル25の日本記録を持つ森長正樹コーチの指導を受けながら、着実に力を伸ばしている。主に助走の改善に取り組み、1年次、2年次と日本選手権で連覇を達成。2年次に出した8メートル09(追い風1.2メートル)が2019年1月時点の自己ベストだ。

2018年7月にはU20世界陸上競技選手権大会に出場。8メートル03の記録で、日本人として同種目初の金メダル獲得という快挙を成し遂げた。次にめざすは恩師が保持する日本記録の更新だ。

同年8月には、シニアでは初の国際大会となるアジア競技大会に挑んでいる。予選1本目から8メートル03を出して堂々の首位通過を果たし、決勝でのパフォーマンスに注目が集まった。しかし、1本目のファウルに始まり思いどおりにいかない跳躍が続き、最終6回目でようやく8メートル05を記録して4位で大会を終えた。1986年大会の100メートルハードルで母が手にした銅メダルにあと一歩届かず、悔しさをにじませた。

ただ、8メートル台をコンスタントに出す安定感は、国内では橋岡が群を抜く。慶應義塾大学の酒井由吾と並ぶ、日本記録更新に最も近い存在であることに変わりはない。東京五輪まで待たずとも、橋岡が一番輝く瞬間を目にできる可能性は決して低くない。

楽しめましたか?お友達にシェアしよう!