陸上トラックの短距離種目では、アメリカやジャマイカ勢が強さを見せており、ハードル種目も同様だ。Tokyo2020(東京五輪)では、地元日本勢の上位進出にも期待がかかる。ここではハードル種目のルールや見どころについて解説する。
■種目
オリンピックで実施されるハードルは、男子は110メートルと400メートル、女子は100メートルと400メートルで実施される。男子が110メートルで行われる理由は、ハードル競技ができた頃の寸法はヤード方が主流で、120ヤード(100.9メートル)で行われていたためである。一方、女子はメートル法が主流になった後にできた競技のため、100メートルで実施される。
【男子】
- 110メートル
- 400メートル
【女子】
- 100メートル
- 400メートル
■ルール・大会形式
ハードル種目は、スターティングブロックを使用したクラウチングスタートで行われる。男子110メートルと女子100メートルは直線で実施される。各種目10個のハードルが設置され、ハードルの高さと間隔は種目によって異なる。ハードルは故意でなければ倒しても失格にはならない。隣のレーンの選手への妨害をしていなければ、足がハードルの外側に出ても問題ないが、バーの高さより低い位置を通ってはいけない。
オリンピックでは各種目、予選、準決勝、決勝が行われる。
ハードルの高さと間隔
【男子】
- 110メートル:106.7cm、9.14m
- 400メートル:91.4cm、35m
【女子】
- 100メートル:83.8cn、8.5m
- 400メートル:76.2cm、35m
■楽しんで見るポイント
男女とも110メートル、100メートルはスピードが見どころ。トップスピードに乗りながらハードルを越えるダイナミックなレースは迫力満点だ。
400メートルはスピード、スタミナとも高いレベルで要求される。ゴール前での逆転も多く、最後まで勝負の行方から目が離せない。またコーナーを曲がりながらハードルを越えるため、選手の技術も見どころのひとつだ。
■注目選手
高山峻野(1994年9月3日生まれ)
男子110メートルハードル現日本記録(13秒25)保持者。2019年の第17回陸上世界選手権では準決勝進出。東京オリンピックでは、決勝進出とメダル獲得を狙う。