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馬術のルールを知って東京五輪を楽しもう!|大会形式や注目選手について解説

文: 渡辺文重 ·

人馬のペアで行われる馬術はオリンピックで唯一、男女の区別なく実施される競技だ。イギリス上流階級のたしなみである“ブリティッシュ”がルーツとなっており、馬場馬術では燕尾服着用が義務付けられるなど、独特な規則が存在する。ここでは馬術のルールや見どころ、注目人馬などを紹介する。

■五輪で実施される馬術の楽しみ方

選手が燕尾服やハットを着用、社交ダンスのような演技を披露する馬場馬術。さまざまな形状の障害物を飛び越えて走行する障害馬術。そして、馬場馬術と障害馬術にクロスカントリーを加えた複合競技の総合馬術。オリンピックで実施される馬術は総合・馬場・障害の3種類となっている。

■ルール

Tokyo 2020(東京五輪)では馬場馬術・障害馬術・総合馬術がそれぞれ個人・団体、合計6種目が行われる。なお、1チーム3人馬の合計成績が、団体成績となる。

馬場馬術

馬の演技の正確さや美しさを競う規定演技と、必須の要素で構成し、音楽に合わせて自由演技により、採点される。燕尾服や保護用ヘッドギア(ヘルメット、ハットなど)、白いタイ、ブーツなどの着用は義務となっている。

障害馬術

規定タイム内に、設置された障害物を決められた順番に飛び越え、走行する。時間超過、障害物の落下などが減点の対象となり、減点の少ない人馬が上位となる。

総合馬術

馬場馬術、クロスカントリー、障害飛越の3種目を同一人馬で行う複合競技。総合馬術はクロスカントリーがメインで、東京五輪では4500m(※通常世界トップレベルの大会では全長6キロ前後。東京五輪では暑さ対策のため短縮された)、障害物数40程度のコースを規定タイム内に走行しなければならない。

■大会形式

馬場馬術団体は、予選のグランプリにおける上位8チームが決勝に進み、決勝はグランプリ・スペシャルで競われる。馬場馬術個人は、団体予選を兼ねたグランプリにおける個人上位18人が決勝に進み、決勝は自由演技グランプリ(フリースタイル)で競われる。個人・団体共に、決勝の成績だけで順位が決定する。

総合馬術団体は、総合馬術個人を兼ねた馬場馬術、クロスカントリー、障害馬術の3種目で順位を競う。総合馬術個人は、団体戦を兼ねた障害馬術(予選)に加え、さらにもう1回の障害馬術(決勝)を行う。

■楽しんで見るポイント

馬に指示を出す選手のスキルと、それに応える馬の能力。馬術の見どころは、選手と馬のコンビネーション、信頼関係に尽きる。ちなみに、近代五種でも馬術(障害飛越)を行うが、こちらは自分の馬ではなく、貸与馬に騎乗するため、異なる能力が求められる。

■注目選手

日本代表は日本馬術連盟の種目別選考基準に則り、今年6月に選出される予定だったが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響によって東京五輪が一年延期となり、選考会議は2021年6月に延期され、評価の対象となる競技成績も2021年6月の所定の期日までとなった。日本は開催国として、馬場馬術、総合馬術、障害馬術で各「3」枠ずつの出場権を確保している。

杉谷泰造(障害馬術)

大阪府出身、1976年6月27日生まれ。祖父・川口宏一、父・杉谷昌保も馬術代表としてオリンピックに出場。自身もリオデジャネイロ五輪(個人64位、団体13位)で6大会連続出場を果たした。

黒木 茜(馬場馬術)

兵庫県出身、1978年8月13日生まれ。リオデジャネイロ五輪では個人50位、団体11位という結果を残す。アジア競技大会2018ジャカルタでは16位。有料老人ホーム経営者とアスリートの“二足のわらじ”で注目される。

大岩義明(総合馬術)

愛知県出身、1976年7月19日生まれ。東京五輪で4大会連続出場を目指す。リオデジャネイロ五輪の成績は個人20位。2020年8月にポーランドで行われた総合馬術国際競技会にて、タリヨランクルーズJRAとのコンビで優勝している。