110m/100mハードル:勢い増す日本勢は東京五輪で予選の壁を破れるか

男女それぞれ3種目が行われるハードル走の中で、もっともスプリント力が求められる男子110mハードル/女子100mハードル。近年の五輪では日本勢の出場こそあれ予選の壁を破れずにいるが、2018年に金井大旺が14年ぶりに日本記録を更新、アジア大会では高山 峻野が銅メダルを獲得するなど日本勢の躍進が期待できそうだ。

ハードルはかつてヤード法による距離設定が行われていた
ハードルはかつてヤード法による距離設定が行われていたハードルはかつてヤード法による距離設定が行われていた

かつてはヤード法による距離設定が行われていたが、現在はメートル法に

男子の110mハードルも女子の100mハードルも、トラックの直線コースを使って実施される。ハードルを使った短距離走が誕生した当時は、メートル法ではなくヤード法が国際的に使用されていた時代であり、当時は120ヤードハードル競技であった。しかし、その後陸上競技にメートル法が適用されたことにより120ヤード≒109.7m≒110mと距離と名称が変更された歴史がある。

一方、女子ハードル競技が生まれたのは、陸上競技界にメートル法が導入された後のことである。オリンピックでは1968年のメキシコ五輪までは80mハードル競技が実施されており、1972年のミュンヘン五輪からは現在と同じ100mハードルが競技として行われるようになった。

男子110mハードルも女子100mハードルも、ゴールまでに設けられているハードルの数は10個である。ハードルの高さと間隔は厳密に定められており、男子のハードルは女子のハードルよりも約23センチ高く設定されている。なお、ハードルを倒しても失格にはならないが、意図的に倒したと判断されるときは失格になる。

歴代記録の多くを独占するアメリカ勢が有力

2018年2月時点において、男子110mハードルの世界記録はアメリカのアリエス・メリットが2012年9月7日に出した12秒80。なお、世界記録10位以内に、アメリカの選手の記録が5つも入っており、短距離ハードルにおけるアメリカの圧倒的な強さが分かる。

状況は女子も同じだ、女子100mハードルの世界記録は、アメリカのケンドラ・ハリソンが2016年7月22日にマークした12秒20となっている。女子100mハードルでも世界記録上位10の中にアメリカ合衆国の選手の記録が5つ入っており、男子同様、短距離ハードルにおいての圧倒的な強さが伺える。

リオ五輪110mハードルで金メダルを獲得したアメリカのアシュトン・イートン
リオ五輪110mハードルで金メダルを獲得したアメリカのアシュトン・イートンリオ五輪110mハードルで金メダルを獲得したアメリカのアシュトン・イートン

日本勢は五輪出場を果たしているものの、予選の壁に阻まれている

近年の五輪を振り返ると、北京五輪で内藤真人、ロンドン五輪では木村文子、リオ五輪では矢澤航が出場を果たしているが、いずれも予選を突破することができなかった。

しかし、2018年6月に行われた日本選手権で金井大旺が13秒36をマークし、14年ぶりに日本記録を更新。8月に行われたアジア大会では13秒74で7位入賞を果たした。また同大会では13秒48を記録した高山峻野が銅メダルを獲得した。

金井の自己ベストタイム13秒36は、リオ五輪で6位に入るもの。高山の自己ベストタイムも13秒44もリオ五輪で十分予選突破可能なタイムだ。もちろん重圧の掛かるオリンピック本番で自己ベストやそれに近いタイムを出すことは簡単ではないが、理論上は彼らにも予選突破の可能性が十分にある。

女子でも青木益未と紫村仁美がアジア大会でそれぞれ、5位と7位で入賞を果たした。両選手の自己ベストタイムは13秒17、13秒02とリオ五輪を参考にするとギリギリ予選突破可能なレベルにある。これからの成長に期待したい。

  • アテネ2004 - リュウ・シャンが110mハードルで世界記録達成

    アテネ2004 - リュウ・シャンが110mハードルで世界記録達成

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