Jリーグ2020シーズン序盤戦の見どころ:開幕節でイニエスタvsカズは実現なるか。サッカー東京五輪代表メンバー争いは佳境へ

杉岡大暉や岡崎慎らは新天地で東京五輪代表入りをめざす

2020シーズンのJリーグが2月21日に開幕。全34節にわたる長丁場の戦いが今年も始まる。東京五輪をめざす選手たちにとっては、前半戦のアピールがカギを握る。オーバーエイジ枠や海外組との競争もあるなかで、18名という狭き門を突破し、オリンピック行きのチケットを手にするのは誰になるのか。

神戸のキャプテンを務めるイニエスタ(中央)は、オーバーエイジ枠での東京五輪出場の可能性が浮上している
神戸のキャプテンを務めるイニエスタ(中央)は、オーバーエイジ枠での東京五輪出場の可能性が浮上している神戸のキャプテンを務めるイニエスタ(中央)は、オーバーエイジ枠での東京五輪出場の可能性が浮上している

イニエスタvsカズ、夢の競演実現なるか

東京オリンピックイヤーのJリーグが2月21日にスタート。開幕戦は3年連続の平日金曜夜開催で、対戦カードは湘南ベルマーレvs浦和レッズに決まった。今シーズンは東京五輪開催の影響により、J1は7月から8月にかけて約1カ月の中断期間が設けられている。また、ホームスタジアムがオリンピックの会場に指定されているFC東京は8試合、鹿島アントラーズは5試合連続のアウェイゲームが組み込まれており、浦和は11年ぶりに浦和駒場スタジアムでリーグ戦を開催する。

開幕節で大きな注目を集める対戦カードは、ヴィッセル神戸vs横浜FCだ。

近年、豊富な資金力を生かして次々と大型補強を行ってきた神戸は昨シーズン、天皇杯を制してクラブ史上初タイトルを獲得した。AFCチャンピオンズリーグも戦う神戸は今オフ、元スペイン代表FWダビド・ビジャが現役引退、元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキがトルコのアンタルヤスポルへの完全移籍で抜けたものの、穴埋めとして昨シーズンJ1で14得点をマークしたドウグラスを清水エスパルスから獲得。2月8日に行われた富士ゼロックススーパーカップでは、昨シーズンのJ1王者、横浜F・マリノスをPK戦の末に下し、同大会初優勝と幸先の良いスタートを切った。キャプテンを務める元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタを筆頭に、充実の戦力でリーグ初制覇を狙う。

対する横浜FCは、昨シーズンJ2で2位に入り、13年ぶり2度目のJ1昇格を果たした。下平隆宏監督体制2年目で、元日本代表の中村俊輔、松井大輔、伊野波雅彦ら実力者がそろう。J2での4シーズンでリーグ戦78得点を挙げているエース、イバが攻撃を牽引する。また、2月26日に53歳の誕生日を迎える三浦知良には、J1最年長出場記録の更新に期待がかかる。日本が誇るキング・カズとスペインの至宝イニエスタによる夢の競演が実現するかどうかも見逃せないポイントだ。

仲川輝人(左)は昨シーズン通算15ゴールを決めて得点王に。横浜FMのリーグ制覇に大きく貢献した
仲川輝人(左)は昨シーズン通算15ゴールを決めて得点王に。横浜FMのリーグ制覇に大きく貢献した仲川輝人(左)は昨シーズン通算15ゴールを決めて得点王に。横浜FMのリーグ制覇に大きく貢献した

攻勢を増したFC東京がJ1王者の横浜FMに挑む

第2節では、昨シーズン最終節まで優勝を争ったFC東京と横浜FMが早くも激突する。

優勝決定戦となった昨シーズン最終節の直接対決は、3−0で横浜FMに軍配が上がり、15年ぶり4度目のJ1王者に輝いた。横浜FMは今オフの大幅な戦力ダウンはなく、昨シーズンともに15得点で並んで得点王を獲得した仲川輝人とマルコス・ジュニオールも健在。アンジェ・ポステコグルー監督が志向する攻撃的サッカーを成熟させている。

一方のFC東京は、長谷川健太監督体制3年目の今シーズンを“勝負の年”と位置づけている。昨シーズンは得点力の差が明暗を分けたために、ジュビロ磐田からアダイウトン、鹿島からレアンドロと2人のMFを獲得。基本布陣も「4-4-2」から「4-3-3」へ移行し、より攻撃的な姿勢を打ち出していく構えだ。開幕序盤は拮抗した試合展開になりがちだが、この2チームであれば見応えのある攻防が繰り広げられることだろう。

また、例年盛り上がる一戦と言えば、ダービーマッチだ。

5月2日の第12節では、ガンバ大阪とセレッソ大阪による“大阪ダービー”が予定されている。過去対戦成績ではG大阪が25勝8分け11敗と大きくリードしているが、2019年9月の対戦ではC大阪が3−1で約7年半ぶりに白星を挙げた。リーグ戦では39回目となる次の対戦も白熱必至。G大阪は今オフ、フランスのトゥールーズから日本代表DF昌子源を獲得しており、2年ぶりの国内復帰となる彼のプレーにも注目が集まる。

新天地を選んだ東京五輪世代も少なくないなか、橋岡大樹(左)は育成組織からプレーする浦和でアピールを続ける
新天地を選んだ東京五輪世代も少なくないなか、橋岡大樹(左)は育成組織からプレーする浦和でアピールを続ける新天地を選んだ東京五輪世代も少なくないなか、橋岡大樹(左)は育成組織からプレーする浦和でアピールを続ける

東京五輪代表候補は前半戦がカギ、杉岡らは新天地で勝負

東京五輪をめざす選手たちにとっては、開幕戦を含む前半戦が勝負どころとなる。サッカーの五輪代表メンバーはオーバーエイジ枠の3名を含めて18名と狭き門だ。久保建英(マジョルカ)や堂安律(PSV)、冨安健洋(ボローニャ)といったA代表で活躍する海外組がチームの中心を成すなかで、熾烈なメンバー争いを生き残る必要がある。

U−23日本代表で攻撃の軸を担う小川航基(左)はJ2の磐田に復帰。J1復帰をにらみながら、東京五輪出場を狙う
U−23日本代表で攻撃の軸を担う小川航基(左)はJ2の磐田に復帰。J1復帰をにらみながら、東京五輪出場を狙うU−23日本代表で攻撃の軸を担う小川航基(左)はJ2の磐田に復帰。J1復帰をにらみながら、東京五輪出場を狙う

1月のAFC U-23選手権を戦ったメンバーのなかには、すでにA代表デビューを果たしている札幌の菅大輝や浦和の橋岡大樹など、"東京五輪"世代屈指の国内組も少なくない。一方で杉岡大暉が湘南から鹿島へ、岡崎慎(まこと)がFC東京から清水へ、小川航基が水戸ホーリーホックから磐田へ期限付き移籍からの復帰と、さらなる成長のため所属クラブを移した選手もいる。

こうした移籍が吉と出るか否かは各選手の奮闘次第だろう。2月12日には、バルセロナのBチームに所属する安部裕葵(ひろき)が右大腿二頭筋の腱断裂で全治5カ月と発表され、東京五輪出場が危うい状況となっている。オリンピック開幕までの約5カ月間、アピールに励みつつも、不運なケガに見舞われないことも重要となる。

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