今や世界最高のアタッカーの一人とも評されるリヴァプールのエジプト代表FWモハメド・サラー。
同選手が今夏、U-23エジプト代表のオーバーエイジ(OA)枠で東京五輪のピッチに立つ可能性があると伝えられてきた。U-23エジプト代表のショーキー・ガリブ監督はメディアの前で「サラーはエジプトの誇り。可能であれば彼をオリンピックに連れていきたい」と公言していた。だが所属先の指揮官は選手の五輪派遣に難色を示しており、その実現性については厳しい見通しのようだ。
リヴァプールのユルゲン・クロップ監督はクラブの公式会見の席で、モハメド・サラーのオリンピック出場に関して次のように言及している。
「プレシーズンの消耗で、選手を失うリスクを増やしたいとは思わない。これはあくまで私の考えだ。だが選手本人が熱望していたとしたらそれは話し合う必要があると思っている。もちろん、これからモー(サラーの愛称)と意見を交換することになるだろう」
「まだ、五輪派遣の話について、どこからも連絡はない。メディアが記事で騒いでいるだけじゃないのかな。もし代表から招集される可能性があるのなら、どのくらいの期間になるのか、離脱情報は共有されるべきだ。そのコンタクトさえない」
エジプトサッカー連盟はサラーのOA枠招集について、所属先のリヴァプールにまだ話を持ちかけていないようだが、果たして快足FWの東京五輪行きは実現するのだろうか。
リヴァプール主力選手の多くは今夏、EURO2020という代表における大舞台が控えている。それだけにリヴァプールとしてはOA招集に強制力のない五輪派遣については、あまり前向きな姿勢ではないようだ。
果たしてアフリカ最高のスピードスターは五輪のピッチに立つことになるのか。今後、エジプトサッカー連盟がリヴァプール側とどう話をまとめるのかが、実現のポイントとなりそうだ。