陸上競技

【世界陸上ドーハ2019】男子マラソンの日程・放送予定、注目選手、コース、五輪選考について

文: 渡辺文重 ·

カタール・ドーハで開催されているIAAF(国際陸上競技連盟)世界選手権2019。男子マラソン決勝は、大会9日目となる現地時間10月5日(日本時間6日早朝)に開催される。日本からは3選手が出走し、メダル獲得を狙う。

幻想的なスカイラインを背景に行われるマラソンだが……

■世界陸上ドーハ2019、男子マラソンの放送予定と日程

男子マラソン放送予定

10月6日早朝5時59分(5日深夜29時59分)~ TBS系列(地上波)

男子マラソンは10月5日の深夜、というよりも6日の早朝に開催されるといった方が分かりやすいだろう。TVでは、TBSが生中継を行う。ちなみに日本時間7日早朝5時59分は、現地時間だと23時59分。IAAF公式サイトによれば、世界陸上の男子マラソンでは初の“ミッドナイトマラソン”となる。

■注目選手紹介

男子マラソンの日本代表は、いずれもマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)出場権を獲得した「MGCファイナリスト」だ。3選手とも9月15日開催のMGCを欠場し、世界陸上に照準を絞っている。

川内優輝(あいおいニッセイ同和損害保険)

東京都出身、1987年3月5日生まれ(32歳)。「公務員ランナー」として注目を集めるも、2019年4月からプロに転向した。世界陸上は、2011年のテグ(韓国)、2013年のモスクワ(ロシア)、2017年のロンドン(イギリス)に続き、3回目の出場となる。自己ベストは2時間8分14秒。

二岡康平(中電工)

鳥取県出身、1994年2月5日生まれ(25歳)。駒澤大学在学時は、箱根駅伝にも出場した。自己ベストは2時間9分15秒。

山岸宏貴(GMOアスリーツ)

新潟県出身、1991年9月6日生まれ(28歳)。上武大学在学時は箱根駅伝に出場したほか、ユニバーシアード・カザン大会でハーフマラソン4位入賞を果たす。自己ベストは2時間10分14秒。

モジネット・ゲレメウ(エチオピア)

1992年2月12日生まれ(27歳)。2019年4月のロンドンマラソンで2時間2分55秒を記録。これは2019シーズンの中で上位4番目の記録であり、世界陸上ドーハ出場選手の自己ベストの中で、最速の記録となっている。

エル・ハサン・エル・アバシ(バーレーン)

モロッコ出身、1984年4月13日生まれ(35歳)。2018年アジア競技大会(インドネシア・ジャカルタ)では、金メダルの井上大仁(MHPS)と同タイムで、銀メダルを獲得した。自己ベストは2時間4分43秒。

■オリンピック代表選考について

結論から記すと、世界陸上の男子マラソンの成績は、たとえ金メダルを獲得したとしても、Tokyo 2020(東京五輪)の日本代表選考に影響を与えない。東京五輪のマラソン日本代表(男女3枠ずつ)の内定条件は以下の通り。

  1. 9月15日開催のMGCで1~2位に内定が与えられる。(男女とも2枠ずつ)
  2. 残りの男女1枠ずつの内定は、MGCファイナルチャレンジで派遣設定記録を上回り、最も速いタイムを出した選手(選考対象は、MGCファイナリストに限る)に与えられる。
  3. MGCファイナルチャレンジで派遣設定記録を上回る選手がいなかった場合は、MGC3位の選手に内定が与えられる。

MGCファイナルチャレンジ対象レース

  • 2019/12/01 第73回福岡国際マラソン選手権大会(男子)
  • 2019/12/08 第5回さいたま国際マラソン(女子)
  • 2020/01/26 第39回大阪国際女子マラソン大会(女子)
  • 2020/03/01 東京マラソン2020(男子)
  • 2020/03/08 名古屋ウィメンズマラソン2020(女子)
  • 2020/03/08 第75回びわ湖毎日マラソン大会(男子)

派遣設定記録

  • 男子 2時間05分49秒
  • 女子 2時間22分22秒

マラソングランドチャンピオンシップ結果(男子)

  1. 中村匠吾(2:11:28)
  2. 服部勇馬(2:11:36)
  3. 大迫傑(2:11:41)

マラソングランドチャンピオンシップ結果(女子)

  1. 前田穂南(2:25:15)
  2. 鈴木亜由子(2:29:02)
  3. 小原怜(2:29:06)

世界陸上のマラソン日本代表は、いずれもMGCファイナリストのため、全員に東京五輪出場の可能性が残されている。ただし仮に、世界陸上ドーハで派遣設定記録を上回る記録を残したとしても、MGCファイナルチャレンジの対象レースではないため、東京五輪のマラソン日本代表には影響を与えない。

■世界陸上ドーハ2019、男子マラソンのコースについて

世界陸上ドーハ2019のマラソンは、同大会初の試みとなる“ミッドナイトマラソン”となった。スタート時刻を現地時間23時59分とした理由は、暑さ対策。この時間であれば、気温は30度以下に下がると、IAAFは説明している。コースは、女子マラソンや競歩と同じく、ドーハ市内を周回。ドーハ湾とドーハ・シティセンターを結ぶウォーターフロント沿いのコースは、市内にそびえ立つスカイラインを背景としている。

しかし、TVで見る以上に、現地の環境は過酷なようだ。大会初日の深夜に行われた女子マラソンでは、70人がエントリーするも、完走したのは40選手。池満綾乃(鹿児島銀行)を含む40選手が途中棄権となった。鈴木雄介(富士通)が金メダルを獲得した50キロメートル競歩も、出場46選手中18選手が途中棄権。

日中の40度に比べれば低いといっても、気温は約30度で、湿度も70パーセント近く。記録ではなく、勝負に徹した試合展開となりそうだ。

ストレッチャーで運ばれる女子マラソンのファティマ・チェリク(トルク)