ポルトガルで開催されているアルガルヴェ・カップ2020の決勝ドイツvsイタリアが、イタリアの出場辞退により、中止となった。
同大会は3月4日に開幕となり、イタリアは7日の準決勝においてニュージーランドを3-0撃破。11日開催予定の決勝へと駒を進めていた。決勝では強豪ドイツと戦う予定になっていたが現地時間10日夕方、イタリアサッカー連盟は急きょ決勝を辞退すると発表。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、ホスト国ポルトガルの隣国、スペイン政府はイタリアに向かう直行便をすべて3月25日まで欠航すると公表した。ポルトガルもこの動きに同調する流れとなっており、12日以降はイタリアへの帰国が困難になることから11日の決勝を辞退し、前倒しでイタリアへ戻る決断に至ったようだ。
イタリアサッカー連盟で女子部門を統括するルドヴィカ・マントヴァーニ氏は「イタリアに戻れる保証がなくなってしまうため、いち早く帰国することとなった。ポルトガルからの出国が現時点で閉ざされているわけではないが、状況は日に日に変わっている。明日以降どうなっているか誰にも分からないからね」と決勝戦辞退の理由について説明した。
「彼女たちはプレーを望んでいたし、監督も可能なら試合がしたいと考えていた。だが、自宅に戻れるかどうかの瀬戸際だったし、選手たちの健康を優先したうえでの決定だ」
なお、アルガルヴェ・カップ2020は11日開催予定の決勝戦を除き、それ以外の試合はすべて消化済み。10日の3位決定戦ではノルウェーがニュージーランドを下し、3位ノルウェー、4位ニュージーランドとなっている。
女子サッカーの有力チームが集うアルガルヴェ・カップには、なでしこJAPANも過去に参戦。2012年と2014年はいずれも決勝でドイツに敗れ2位。2011年大会は3位に終わっている。